1993 Fiscal Year Annual Research Report
歯科材料の安全性試験法の基盤技術の開発とそのバリデーションによる試験体系の確立
Project/Area Number |
04557085
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
佐藤 温重 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (40045985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 和子 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (50046083)
本郷 敏雄 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (60142444)
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Keywords | 歯科材料 / 口腔上皮細胞 / 細胞毒性試験法 / 骨芽細胞 / 安全性試験 |
Research Abstract |
I.臓器モデルの開発 1)口腔上皮モデルを作成する目的でマウス口蓋上皮組織片からトリプシン処理により上皮細胞層を採取し、不活化したBalb 3T3細胞をフィーダー層として初代培養を行った。得られた上皮細胞の特性について経時的に組織学的検索を行った。 2)骨芽細胞モデルを作成する目的でマウス頭頂骨からコラゲナーゼ処理により骨芽細胞を分離し初代培養を行った。継代2代細胞にSV40 large T antigenとneomycin耐性遺伝子からなるPMT1-neo遺伝子をリン酸沈澱法で遺伝子導入した培養細胞から高アルカリホスファターゼ(ALPase)活性の細胞を分離し継代培養し樹立細胞株を得た。本細胞は線維芽細胞株形態を有し、ディフュージョンチャンバー内に注入し、マウス腹腔に埋植したとき骨組織を形成した他、I型コラーゲン、オステオポンチン、オステオカルシン等のmRNAを発現しており、骨芽細胞の特性を有することが明らかとなった。 II.口腔上皮モデル及び骨芽細胞モデルを用いた毒性試験 1)本研究で得られた骨芽細胞モデルを用い骨を標的とする重金属であるCdCl_2及びPbEDTAを投与し、骨芽細胞の細胞周期回転及びmRNAの発現を指標に毒性を調べた。細胞周期回転に対してCdCl_2は主としてS期の進行を抑制し、PbEDTAはG_1期を遮断する作用を有すること、mRNAの発現に対してはCdCl_2はオステオポンチン、コラーゲンα(1)を抑制するが、PbEDTAはオステオポンチンのみ抑制することが明らかとなった。 2)昨年度の研究計画のうち口腔上皮モデルを用いた毒性試験については実験継続中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 佐藤 温重 他: "歯髄刺激性評価法としての細胞毒性試験" 歯科材料・器械. 13(特別号23) (印刷中). (1994)
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[Publications] 福地 紀之 他: "ハイドロキシアパタイトゾルのマクロファージに及ぼす影響" 歯科材料・器械. 13(特別号23) (印刷中). (1994)
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[Publications] Sato,A.et.al.: "The newly established osteoblastic cell line for targe organ toxicity testing" Proceedings of the World Congress on Alternatives to Animal Use and the Life Sciences. (In press). (1994)