1992 Fiscal Year Annual Research Report
多機能タンパク質の機能性部位に着目した動的立体構造決定法の開拓
Project/Area Number |
04557101
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
嶋田 一夫 東京大学, 薬学部, 助教授 (70196476)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井町 美佐子 日本ブルカー(株), 技術課長
加藤 晃一 東京大学, 薬学部, 助手 (20211849)
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Keywords | NMR / 抗体 / 抗原認識 / タンパク・タンパク相互作用 / 動的立体構造 |
Research Abstract |
1.試料の調製 抗ダンシルモノクローナル抗体の抗原認識フラグメント(Fv:VH、VLの2個のドメインから構成される最小抗原認識フラグメント、Fabなど)の特定アミノ酸を ^2D、^<13>C、^<15>N、で標識を行い、NMR測定用試料とした。 2.NMR測定技術の開拓 前述の試料を用い、HMQC-HOHAHA、HMQC-NOESY、および安定同位体フィルター法を用い、ラベルアミノ酸由来のピークを連鎖帰属法および2重標識法を用いて、Fvフラグメント中に存在するアミノ酸の80%を部位特異的に帰属した。 得られた帰属に基づき、機能性ループの溶液中における主鎖の運動性を ^<15>Nの緩和時間の測定から評価したところ抗原と直接相互作用を示した、H鎖CDR3は、抗原非存在下ではいくつかのコンフォメーションを取っていることが明らかになった。 3.NMRスペクトロメーターの開発 前項目の研究を行うに際して生じた装置上の問題点を解決するために、NMRスペクトロメーターの改造を行った。特に、 ^<15>Nの緩和時間の測定では、通常の装置では使用しないような高出力RFパルスを用いるため、この測定に耐えるパワーアンプおよび検出系の開発を行った。
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[Publications] Asano Odaka etal.: "Isotore-Edited Nuclear Magnetic Resonance Study of Fufragmet of Anti-Dansyl Mouse Monoclonal Anticbody" Biochemistry. 31. 10686-10691 (1992)
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[Publications] Hiroaki Gouda et al.: "Three-Dimensional Solution Structure of the B Domain of Staphylocoocal Protein A" Biochemistry. 31. 9665-9672 (1992)