1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04558027
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
一政 満子 茨城大学, 理学部, 教授 (60007557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 正史 九州大学, 工学部, 教授 (90026229)
鈴木 英治 茨城大学, 理学部, 助手 (60211984)
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Keywords | トリチウム / トリチウムガス除去 / 微生物 |
Research Abstract |
トリチウムガス除去装置のバイオリアクターに用いるのに用も適すると考えられる菌株の選定を行った。まず著者らが各種土壌から分離したトリチウムガス酸化活性を持つ土壌細菌でStreptomyces属の放線菌であると同定し保存している菌株8株から、活性が高く生育もよいA224株を選びトリチウムガス酸化活性を増加させるような培養条件(酸素活性の誘導条件)の検討を行った。また酸化力改良を遺伝子工学の手法で行うためにトリチウムガス酸化活性の実体である酵素ヒドロゲナーゼ遺伝子のクローニングを行っている。一方、さらに活性の高い安全な菌株を求めてStreptomyces属の放線菌分譲株10種についてトリチウムガス酸化活性のスクリーニングを行い、3種の菌株が活性を持つことを見いだした。A224株とこれらの菌株のトリチウムガス酸化活性はいずれも気菌糸に分布し培地のC源のグルコースにより抑制されることがわかった。そこで培地組成を変える等、活性が最も高く誘導されかつ菌体収量のより培養条件を検討した。分譲菌株のなかでは4497株が最も活性が強かった。分壌菌株はいずれも安全性で問題のないとされるクラス1の菌株である。A224株と4497株についてバイオリアクターのための菌体の固定化法を検討した。検討した4種の固定化担体のうち最も活性の高い固定化菌体が得られたのはファイバームで、4497株はA224株より8倍も活性が高く優れていた。除去装置の基本構成と酸化力の増強と固定化菌体の大量培養法など目下検討中である。
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