1992 Fiscal Year Annual Research Report
RFHR電気泳動法の開発と核酸結合タン白質の包括的分析
Project/Area Number |
04558033
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
和田 明 京都大学, 理学部, 助手 (80025387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤城 正敏 トミー精工(株), 研究開発部, Applicatio
六鹿 宗治 京都大学, 理学部, 助手 (80025379)
井口 八郎 京都大学, 理学部, 助教授 (20028195)
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Keywords | 電気泳動法 / デンシトメトリー / リボソームタン白 / 核酸結合タン白 |
Research Abstract |
本研究の目的は塩基性タン白に対して高い分離能をもつ「ラジカルフリー高還元性2次元ゲル電気泳動法(RFHR法)」を開発実用化することと、RFHR法による核酸結合タン白の包括的分析を行うことである。この目的に沿って以下の研究を行った。 1.RFHR法を実用化するため民間の研究機関の協力を得て、操作の各段階の検討を行っている。そのうち冷却方式について風冷から水冷への切換えを試み、1次元の電圧を100Vから500Vに上げ、時間短縮に成功した。 2.植物(ホウレンソウ,オオムギ、ユーグレナ)のリボソームタン白をRFHR法で分析し、数種の新しいタン白成分を発見した。このうちホウレンソウのSCS23の性質構造解析をFEBS Lettersに発表した。 3.ラットのリボソームタン白の分析で行った結果、2次元ゲル上に10個以上の未固定のスポットを見出し、現在構造解析中である。又ヒト細胞のリボソームでもラットに類似したスポットパターンが得られたことから哺乳動物のリボソームタン白の定義が未完成であることが示唆され、それと完成させるためにRFHR法が有効であることが示された。 4.大腸菌の細胞残渣から得られる核酸結合タン白にはリボソームタン白などのフラグメントが多数含まれるが、これらがプロテアーゼVIIによって生じることを明らかにした。同時にリボソームタン白L31もこのプロテアーゼVIIによって前駆体からつくられることがわかり、プロテアーゼVIIの核酸結合タン白の構成に対する役割が今後の課題となった。 5.購入したデンシトメーター(PD110)によるデンシトメトリー操作を確立した。これによってRFHR法の2次元ゲル上でのタン白の定量がきわめて容易かつ迅速に行えるようになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Miwako Ozaki: "Promoter selectivity of the stationary-phase forms of Escherichia coli RNA polymerase and conversion in vitro of the S1 form enzyme into a log-phase enzyme-like form" Nucleic Acids Research. 20. 257-261 (1992)
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[Publications] Masahiro Yamagishi: "Regulation of the Escherichia coli rmf gene encoding the ribosome modulation factor:growth phase-and growth rate-dependent control" The EMBO Journal. 12. 625-630 (1993)
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[Publications] Akira Wada: "A 5-KDa protein(SCS23)from the 30S subunit of the spinach chloroplast ribosome" FEBS Letters. (1993)