1993 Fiscal Year Annual Research Report
リンゴ果樹及び果実に働く風による流体力の定量的把握と暴風対策に関する研究
Project/Area Number |
04559011
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Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
田中 博通 八戸工業高等専門学校, 土木工学科, 教授 (90134014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 将人 (株)エコー, 第一技術部水理課, 主任
藤原 広和 八戸工業高等専門学校, 土木工学科, 助手 (70199389)
金子 仲一郎 八戸工業高等専門学校, 土木工学科, 助手 (70099761)
神田 健策 弘前大学, 農学部, 教授 (10113705)
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Keywords | リンゴ落果 / 台風災害 / 防風対策 / 流体力 / ヤング率 |
Research Abstract |
研究実績の概要は以下の通りである。 1.強風時におけるリンゴ落果の主因は枝揺れによって生じる慣性力であることを昨年度の研究で解明した。従って、枝の揺れが枝の力学的特性に直接関係していることから、リンゴ果樹の枝の位置(上部か下部か)と状況(垂れ枝か立ち枝か)にある枝のヤング率をマルバ種とわい化種について求めた。その結果、以下の知見を得た。 (1)マルバ種では枝の位置が高くなるほどヤング率が若干大きくなる傾向があるがわい化種においては枝の高さに関係なくほぼ一定である。 (2)マルバ種において枝の勾配が正・負とも大きくなるとヤング率が若干大きくなる傾向があるが、わい化種においては枝の勾配に関係なくほぼ一定となった。 (3)マルバ種、わい化種とも枝の太さや枝の向いている方向に関してヤング率は変わらない。 (4)ヤング率の平均値はマルバ種でE=3.27×10^7g/cm^2、わい化種でE=2.70×10^7g/cm^2となり、わい化種方が若干柔らかい。また、リンゴ果樹の枝のヤング率は柿の枝のE=3.3×10^7g/cm^2と同様な値である。 2.風によるリンゴの揺れについては、果樹全体を30m/sまでの風速で送風できる可変翼軸流送風機(phi1700)を使用し、2台のCCDカメラで撮影したリンゴの揺れの画像を処理して求め、その結果次のような知見を得た。 (1)平均風速が25m/sの時はリンゴに5Nの力が働く。 (2)リンゴの揺れの変動スペクトルは約5Hzを境として二重構造を持っている。 3.青森県の地形模型を作成し、可視化実験をした結果、西風に対し岩木山後方でかなりスケールの大きい渦が発生している。 4.シミレーションプログラムは開発中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 田中博通・金子仲一郎・藤原広和: "リンゴ果実に作用する風による力の算定" 第40回風に関するシンポジウム・講演要旨. 3-3 (1993)
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[Publications] 田中博通・金子仲一郎・藤原広和: "リンゴ落果の解析" 地域文化研究. 2. 61-68 (1993)
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[Publications] 田中博通・金子仲一郎・藤原広和: "風によるリンゴ果樹の枝揺れについて" 土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 96-97 (1994)
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[Publications] 金子仲一郎・田中博通: "地形模型を用いた青森県内の流れの可視化" 土木学会東北支部技術研究発表会講演概要. 94-95 (1994)