1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04610078
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
木村 裕 早稲田大学, 文学部, 教授 (10063728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧ヶ崎 隆司 早稲田大学, 教育学部, 助手 (50236379)
吉野 俊彦 早稲田大学, 文学部, 講師 (60220703)
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Keywords | オートシェイピング / パヴロフ型条件づけ / 古典的条件づけ / サイントラッキング / 条件反応 |
Research Abstract |
本研究では女子大学生を被験者として「見る」反応の自動反応形成の実験を行なった。 [実験I]CSとして緑色光を、USとして白色光を用いるWG群、動画を用いるMG群、静止画を用いるSG群を構成した。各群において実験開始時から高い水準でCS-トラッキングが見出だされた。WG群によって白色光がUSとして機能していないこと、MG群とSG群によって意味のある図がUSとして機能することが明らかになった。 [実験II]CSとして緑色光、USとして人物の顔写真を用いて、CSのoffからUSのonまでの遅延が0秒のD0群、3秒のD3群、6秒のD6群、またCSにブザー音を用いる遅延が0秒のD0T群を構成した。US遅延時間が長くなるにつれてCS呈示中にCSを見るという反応は多くなり、一方USを見る反応は減少した。いずれの場合もUSに対する反応(UR)は高い水準で確認された。音をCSとしたD0T群は光をCSとしたD0群よりも、CS呈示時にCSを見る反応の水準は低く、US呈示位置を見る反応の水準は高かった。US呈示時にCSへの反応水準が低く、USへの反応水準が高いことは両群同様であった。 [実験III]CSとして緑色光、USとして動物の写真を用いて、対呈示条件(P)とランダム呈示条件(R)との比較を被験者内要因条件下で行なった。PRP群においてはP条件とR条件に明確な傾向の違いは見出だされず、全体に通してCSへの反応が増加し続ける場合、減少し続ける場合、またR条件において多少減少が確認される場合が見出だされた。またRPR群では、一部において、P条件におけるCSを見る反応の増加が認められたものの、実験の進行につれて減少する場合がほとんどであった。以上より、各刺激の呈示時間、対呈示回数、実施期間、またCSの種類、USの種類等に関してさらに検討が必要と考えられた。
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