1992 Fiscal Year Annual Research Report
日本的自我の発生機序:自我の文化的phenotypeとgenotype
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04610086
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Research Institution | Osaka Shoin Women's Junior College |
Principal Investigator |
金川 智恵 樟蔭女子短期大学, 一般教育, 助教授 (70194884)
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Keywords | 自己概念 / Twenty Statements Test / 日米比較 |
Research Abstract |
平成4年度は、まず、青年期を対象として、データを収集することから始めた。アメリカの中学生、高校生については、一昨年度、アメリカのミシガン州においてデータを収集したが、日本の中学生、高校生についても、アメリカのデータ収集場所と、社会的・経済的条件が類似しているところ、即ち大阪近郊の市街地にある学校で採取を行う。また、短大、大学についても同様の場所においてデータの収集を行った。調査対象者は中学一年生から大学4年生までの男女学生で、サンプル数は、各学年男女各200名ずつである。またアメリカの大学生については、University of Michiganにおいて契約をした大学院生に依頼してデータの採取を行った。データ収集時期を統制するために、日本では6月、アメリカでは11月にデータ収集を行った。これは新学期開始後2カ月経過した時点、すなわち、新学年にややなれてきた時期を調査時期とする事を目的としたためである。 調査方法については、McPortlandによって開発された、Twenty Statement Test(TST)を使用した。自由回答方式で、半ば投影法的な特色を持つので、自己概念の検討には適当な手段である。調査結果の整理としては、まず、自由回答様式であるので、回答内容の翻訳をまず行った。即ち、日本のデータについて英語への翻訳、アメリカのデータについて日本語への翻訳である。カテゴリー分類については、翻訳に基づいて、日米双方のデータについて、信頼性を検討するために、日米双方の分析者によって分類した。調査方法の妥当性を吟味するために、表現能力に関する標準化されたテストも同時に用いた。分析については、大阪大学大型計算機センターをホストコンピューターとして利用し、主としてSPSSXによって統計解析を行った。
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