1993 Fiscal Year Annual Research Report
日本的自我の発生機序:自我の文化的phenotypeとgenotype
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04610086
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Research Institution | SHOIN WOMEN'S JUNIOR COLLEGE |
Principal Investigator |
金川 智恵 樟蔭女子短期大学, 一般教育, 助教授 (70194884)
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Keywords | 自己概念 / Twenty Statements Test / 日米比較 |
Research Abstract |
平成4年度は、主として、青年期を対象に、自己概念に関するデータ収集を行った。TSTのコーディング・スキーマによって分析を行った。平成5年度は、同じ被験者について、一年後のフォローアップを行うべく、再度TSTを課した。また、テスト場面での自己開示のTSTへの影響をコントロールするために、新たな条件設定を、新しい被験者について行った。新たな条件とは、被験者がひとりでTSTを行う、被験者型の被験者と同室で行う、被験者が実験者と二人きりで行う、の三条件である。現在、これらのデータを解析中である。 しかし予定していた研究スケジュールが、いくつかの理由で遅れることになってしまった。その第一は、被験者が、高校生、中学生であるために、当該校の授業予定によって、当方のおもわくどおりにデータ収集ができず、特にフォローアップについては、昨年度、各校の最終学年であった者の行き先を追うことに、かなりの困難が生じたためである。これらの被験者については、従って、未だデータを収集しれていないものが何名か存在している。これに今しばらく時間を要する。第二に、ミシガンでのデータ分析の遅延である。自我の文化的特性を検討するには、通文化的側面の基盤なしには語り得ないので、これの到着を持たないと、最終的な結論が出せない状態である。此の点については、まず、4月6日に、現在来日中のProf.Hazel Markus(University of Michigan、アメリカでの研究責任者)と東京にて打ち合わせをし、できるだけ早く処理すべく、努力するつもりである。
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