1992 Fiscal Year Annual Research Report
新任期教師の教職観形成における学校の組織的影響に関する実証的研究
Project/Area Number |
04610151
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
佐古 秀一 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30153969)
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Keywords | 児童観 / 指導観 / 教職観 / 学校組織 / 初任教師 / 初任研修 |
Research Abstract |
本年度は、研究課題に対して、次の3つのアプローチを採用して、基礎的データの収集を行った。 1.初任教師の授業設計・実施段階における指導観、児童観とそれらに対する組織的影響についての事例研究・・・2名の初任教師を対象として、2、3学期の授業設計に見られる指導観、児童観と、その形成.変容に関与した要因についての継続的な事例研究(インタビュー、授業観察・記録)を実施した。特に、本研究では、具体的な指導観や児童観形成に関する初任者研修担当教諭の影響に焦点をあてて資料の収集を行った。 2.授業モニタリングにおける教師の指導観、児童観に関する実験的研究・・・初任教師6名、教師志願者(学部4年生)7名、経験教師4名の計17名を対象として、いわゆる授業者面に関するオンライン・モニタリング法を用いた実験的研究を行った。本研究では、初任教師のモニタリング過程での発話内容の特徴を明らかにするとともに、モニタリング後インタビューを実施して、経験教師や、入職前の志願者との比較における初任教師の指導観、児童観などの特徴とその形成に関与した組織的要因の分析を行った。 3.若い教師の指導観、児童観形成に及ぼす学校組織の影響に関する質問紙調査・・・徳島県内の小・中学校教師の中から、正式採用後5年未満の教師を抽出し(計852名)、質問紙調査による教師観、児童.生徒観とその形成要因に関する質問紙調査を実施した。この調査では、対人的な影響過程の他に、若い教師が認知した学校の組織特性をも組み込み、新任期教師における学校の組織的影響を明らかにしようとした。
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Research Products
(1 results)