1992 Fiscal Year Annual Research Report
生涯学習時代の学校教育と博物館ー博物館の持つ教育的機能を中心としてー
Project/Area Number |
04610177
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Research Institution | History Museum of Hokkaido |
Principal Investigator |
藤田 昇治 北海道開拓記念館, 事業部, 学芸員 (50142089)
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Keywords | 生涯学習 / 社会教育 / 博物館 / 学校教育 / 歴史教育 / 学芸員 |
Research Abstract |
1.道内外の博物館における教育普及活動の実施状況や、学校団体の利用状況、学校教育との連携を図る事業の内容等を調査した。結果として、個々の博物館において展示内容や学芸員の配置状況、博物館活動の基本的考え方等によって対応は異なっているものの、生涯学習時代を迎え、さらに学校週5日制がスタートしたことで、学校教育との連携が具体的に模索されてることが明らかになった。 2.学校教育の一環として博物館の展示見学や体験学習の実施などによりどのように教育学習効果を上げることができるか、また、どのような教育学習プログラムが作られるべきか、という検討を行ない、北海道開拓記念館に即した第一次案を作成した。また、博物館の利用を郷土史教育・歴史教育の立場からどのように把えられ、どのような実践があるか、という点の検討を行なった。 3.学校団体としての博物館利用を検討する前提条件として、博物館における展示の教育論的検討を行ない、また、教育普及活動の意義について検討を行なった。博物館における展示は、「もの」=実物資料によって基本的に構成されており、抽象的な可能性としては無限の教育学習効果を上げることができる。しかし、実際には様々な条件に規定されて「限界」を持っており、これに対して教育普及活動はその「限界」を克服して、多様な教育学習効果を上げるものである。このような視点からの研究の中間報告を、日本社会教育学会において「博物館における教育普及活動の展開とその意義について」というテーマで報告を行なった。また、『北海道開拓記念館研究年報』第21号(1993年)に、「博物館の展示の教育論的考察」として論文執筆した。
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Research Products
(1 results)