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1992 Fiscal Year Annual Research Report

日本の家族における既婚女性の娘としての意味ー親と娘に関する文化人類学的研究

Research Project

Project/Area Number 04610180
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

植野 弘子  茨城大学, 教養部, 助教授 (40183016)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 蓼沼 康子  城西大学, 女子短期大学部, 専任講師 (90236563)
Keywords家族 / 親 / 娘 / 生家 / 里帰り / 新潟 / 山形 / 文化人類学
Research Abstract

本研究は、これまでの日本の家族研究において見過ごされてきた、親と既婚の娘との関係から家族をとらえ直そうとするものである。
今年度は、山形県温海町・新潟県山北町・新潟県朝日村においてフィールドワークを実施した。この地域はかつて既婚女性が夫と共に生家を毎晩のように訪れる慣習があったが、これまで充分な報告が行われてこなかった。今回の調査の結果、具体的な報告のない村落においてもこの慣習のあったことがわかり、さらに慣習の偏差についてもかなり解明ができた。また、先行研究では注目されていなかった「婿と姑」の関係が、この地域の親と娘との関係についての分析に重要である点がわかった。現在でも既婚女性と生家との関係が日常的・儀礼的側面において、他地域と比較して重視されている。さらに朝日村は、既婚女性が長期にわたって生家に帰る「センタクガエリ」を行っていた村落も存在し、前述の慣習との混在が見いだせる非常に興味深い地域である。これらの地域の家族に関する研究は手薄であり、今後の継続調査の実施によって、これまでの研究で指摘されていた日本の家族における「娘」の意味とは異なる資料が収集されることが期待できる。
福井県小浜市は、かつてセンタクガエリや定期的里帰りであるバンが行われていたが、本研究の調査によって、既婚女性と生家の親との緊密な関係の継続が確認された。
東京における既婚女性と親との関係の研究は、文献資料・統計資料を収集している。本研究と直接関係する資料は少ないが、女性の意識調査などに生家の親との関係が取り上げられたものがいくつかあり、今後の調査の参考となった。来年度は文献・統計資料の収集をすすめると同時に、女性のライフヒストリーを中心に調査を進める計画である。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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