1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04620027
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Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
森下 忠 駿河台大学, 法学部, 教授 (20032667)
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Keywords | 犯罪人引渡し / 国連の模範条約 / 双方可罰性 / 略式の引渡手続 / 仮逮捕 / 特定主義 |
Research Abstract |
平成2年度から4年度まで,連続3年間,科学研究費を交付された。研究課題は,一貫して「犯罪人引渡法の研究」である。 この研究成果の一部を取りまとめて一書を編み『犯罪人引渡法の理論』という書名で,成文堂から出版することを計画している。これについては,平成5年度の研究成果刊行補助金の交付を,すでに申請している。 平成4年度は,この書の原稿を完成することに費したほか,犯罪人引渡法の比較法研究をすることを心がけた。 コモン・ロー(英米法)の国の犯罪人引渡法は,理解することが困難である。「イギリスの新しい犯罪人引渡法」と題する小稿(判例時報 1399号)を書いたが,イギリスの犯罪人引渡法の研究は,文献があまり公刊されていないせいもあって,思うようにはかどらない。英連邦に属する国が45カ国もあることを考えると,この研究は,だれかがやらねばならぬものである。 私は,平成4年度の研究の一端として,「犯罪人引渡しに関する国連の模範条約」という論文を警察研究誌に発表した。 この国連の模範条約は,今後,諸国が二国間または多国間の引渡条約を締結する際のモデル条約となっている。その意味で,わが国にとっても重要な意義をもつものである。
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Research Products
(1 results)