1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04630082
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大塚 宗春 早稲田大学, 商学部, 教授 (60063749)
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Keywords | 財務会計基準審議会 / 基準書105号(SFAS105号) / 基準書107号(SFAS107号) / リスク開示 / オプション取引 |
Research Abstract |
米国の財務会計基準審議会は金融商品のリスク開示に関連する二つの基準を公表している。基準書105号「オフ・バランス・シート・リスクを伴う金融商品及び信用リスクの集中を伴う金融商品についての情報の開示」及び基準書107号「金融商品の公正価値の開示」である。前者はオフ・バランスのリスクを伴うもの、そして信用リスクの集中しているもについての開示基準を定めたものである。後者は金融商品全般について公正価値情報を要求している。これら二つの基準の実施状況をアニュアル・レポートにより調査を行うこととし,銀行の資料をとりよせて研究を行った。資産規模でみた上位100行について,基準書105号で要求されているリスク情報を開示している銀行の数を調査することにより,開示の実施状況を明らかにした。基準書の107号の内容は1992年12月で終了する会計年度から要求されるため、1991年度のマニュアル・レポードでは開示されていないが,今後どのような形で開示されるか興味のあるところである。 わが国では時価情報の開示はすでに証券取引法規制対象会社については要求されているが,これが企業のリスクを判断する上で重要ではあるが,米国のようなリスク開示が要求されていないことから,個別の金融商品別に検討することが必要であると思われ,オプション取引を検討対象として取り上げた。オプションは各種の取引と結合して用いられて,しばしば,そのリスクが明暸でない場合がみられるが,オプションのリスク状況の開示は日経平均リンク債をみるまでもなく,きわめて重要なことが判明した。
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