1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640071
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平野 康之 岡山大学, 理学部, 助教授 (90144732)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 巌 岡山大学, 理学部, 助手 (70033199)
三村 護 岡山大学, 理学部, 教授 (70026772)
藤井 道一 岡山大学, 理学部, 教授 (90033141)
永原 賢 岡山大学, 理学部, 教授 (70032802)
富永 久雄 岡山大学, 理学部, 教授 (70032787)
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Keywords | 正則環 / 多項式関係 / 平坦 / イデアル / 単純加群 / 剰余有限環 / 環拡大 |
Research Abstract |
1.任意の0でない(右)イデアルによる剰余加群が有限であるような環を(右)剰余有限環という。右剰余有限環は右全有界なネーター環であることを示し,また特徴付けを与えた。それを用いて、多項式関係を持つ無限環が右剰余有限環であることはそれが剰余有限非零因子環であることに他ならないことを示した。また剰余有限環の環拡大について考察し,剰余有限環多くの例を得た。特に右ネーター素環Rの有限正規化拡大になっている素環Sを考えたとき、Rが剰余有限環であることとSがそうであることが同値になることを示した。また、剰余有限環の0でないイデアルに対して、ノルムを定義し、任意の自然数nに対して、ノルムがn以下であるイデアルは有限個しかないことを示した。結論として、剰余有限環のイデアルは可算集合をなすことを示した。 2.任意の0でないイデアルによる剰余環が0以外に零因子を持たないような環の特徴付けを与え、その加法群の構造を決定した。また任意の自然数nに対して、このような環で真のイデアルの個数が丁度nであるような環の例を与えた。 3.フォン・ノイマンの意味の正則環は、任意の加群が平坦であるような環として特徴付けられる。そこで、任意の右単純加群が平坦であるような環は正則環になるか、という問題が考えられる。任意の左原始剰余環がアルチン的であるような環に対しては、この事が正しいことを示した。従って、多項式関係を持つような環に対しては、この事が正しいことになる。更に、この結果を一般化して、任意の非正則左単純加群の零化イデアルによる剰余環がアルチン的である場合にも、上の事が正しいことを示した。この問題を一般化すると、環の弱大域次元とその単純加群の平坦次元の上限が一致するかどうかを問うことになるが、これに対しては反例を与えた。
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[Publications] H.Komatsu T.Nishinaka H.Toninaga: "Some commutativity theorems for rings" Bulletin of the Institute of Mathematics.Academia Sinica. 20. 261-266 (1992)
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[Publications] I.Kikumasa T.Nagahara: "Primitive elements of Galois extensions of finite fields" Proceedings of the American Mathematical Society. 115. 593-600 (1992)
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[Publications] Y.Hirano: "On residually finite rings" Mathematical Journal of Okayama University. 34. (1992)
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[Publications] Y.Hirano J.K.Park: "On self injective π-regular rings" Communications in Algebra. 21. 85-91 (1993)
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[Publications] Y.Hirano: "On rings all of whose factor rings are integral domains" Journal of the Australian Mathematical Society Series A.
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[Publications] Y.Hirano: "On rings whose simple modules are flat" Canadian Mathematical Bulletin.