Research Abstract |
8次元等長群を許容する5次元ローレンツ多様体を分類する問題を考察し,以下のような結果を得て投稿の準備中である。 (M,<,>)は単連結な5次元ローレンツ多様体で,各点での等方部分群がコンパクトである連結な8次元等長群Gを許容しているとする。このとき,(M,<,>)は次のいずれかに等長である。 1)(I×_fN,-dt^2+f(t)ds^2_N); 2)(L^2×V^3,ds^2_L+ds^2_V); 3)(L^2×E^3,-dt^2+ds^2+exp(-2c_1t-2c_2s)(c_0,c_1はc^2_0+c^2_1≠0なる定数); 4)(U^2×V^3,ds^2_0+ds^2_V); 5)(U^2×E^3,ds^2_0+f^2ds^2_E)(f=y^<-c2>,c_2は0でない定数); 6)(U^2×V^3,ds^2_κ/α^2+ds^2_V)(αは0でない定数); 7)(U^2×E^3,ds^2_κ+h^2ds^2_E)(h=(βy)^<-c3y>,c_3,βは0でない定数); 8)左不変ローレンツ計量をもつ単連結5次元リー群Kで,Gは半直積SU(2)〓Kに同型。 ここに,f(t)は開区間I上の正値関数,(N,ds^2_N)は複素空間形。また,(L^2,ds^2_Lは2次元ミンコウスキー空間,(E_3,ds^2_E)は3次元ユークリッド空間,(V^3,ds^2_V)は単連結3次元リーマン空間形。さらに,(U^2,ds^2_κ)は,κ=0(resp.κ=1または-1)のときローレンツ計量-2dxdy/y^2(resp.κ(dx^2-dy^2)/y^2)をもつ上半平面U^2={(x,y);y>0}である。 なお,(n-1)(n-2)/2+1次元の等長変換を許容するn次元ローレンツ多様体の軌道空間の構造を明らかにする問題についてはまだ未解決である。
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