1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640196
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
藤田 宏 明治大学, 理工学部, 教授 (80011427)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桂田 祐史 明治大学, 理工学部, 講師 (80224484)
古橋 朗蔵 明治大学, 理工学部, 教授 (40061973)
服部 晶夫 明治大学, 理工学部, 教授 (80011469)
今野 礼二 明治大学, 理工学部, 教授 (20061921)
森本 浩子 明治大学, 理工学部, 教授 (50061974)
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Keywords | 応用解析 / 偏微分方程式 / 非線形 / 発展方程式 / 熱対流 / 数値解析 / 関数解析 / 弾性論 |
Research Abstract |
本研究では、応用解析学の中心的課題である非線形偏微分方程式の初期値問題を主な対象として、代表者の指導および激励のもとに理論的解明ならびに問題解決法の改善の努力がなされ、関数解析学と数値解析学の手法に基づく以下のような成果が得られた。力学系および制御理論の立場での考察および非線形境界条件のもとでの解の爆発の検討も進展したが、それらの結実は今後の課題となった。 1.半群理論および発展方程式の基礎理論に基づいて、初期値問題に有限要素法を適した場合の誤差解析がなされ、誤差のオーダーの厳密な評価が統一的に与えられた。これは、品質保証数値解法の視点でも価値があると思われる。 2.分担者森本浩子により熱対流を伴う流体の運動に関するブシネスク方程式の解析が進展し、解の時間的な再生性等が示され、この方程式についての知見はナビエ・ストークス方程式のそれに匹敵する境地に到達した。 なお、森本は代表者の示唆もあって、ナビエ・ストークス方程式の定常問題に関しての懸案「全境界からの総出入流量は非圧縮性から0であるが、境界の各連結成分からの出入流量が0とは限らないときの定常解の存在と安定性」の問題に取り組み、些かの成果を得た。 3.計算機実験と密着した解析として、分担者桂田祐史は代用電荷法を改良し且つ数学的根拠を堅固ならしめた。 とくに最近の努力により、等角写像を援用して高い効率と信頼度を持つディリクレ・ソルバーを構築することに成功した。 4.弾性媒体に他の弾性体が複数にはめ込まれている複合体の研究を続けている分担者古橋朗蔵は、在米のMURA教授と協力して先端的な結果を導くのに成功した。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] H.Fujita and T.Suzuki: "Evolution problems and the finite element method." Handbook of Numerical Analysis.2. 789-928 (1991)
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[Publications] 藤田 宏: "J.L.Lions教授の日本国際賞受賞" 応用数理. 2. 68-71 (1991)
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[Publications] H.Morimoto: "Nonstationary Bousinesq Equation." Journal of Faculty of Science,1A. 39. 61-75 (1992)
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[Publications] H.Morimoto: "A Solution to the Stationary Navier-Stokes Equations under the Boundary Condition with Non-vanishing outflow." 明治大学科学技術研究所紀要. 31. 7-12 (1992)
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[Publications] M.Katsurada: "Charge Simulation Method using Conformal Mappings." 東京大学数理科学研究科 博士論文. 1-40 (1992)
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[Publications] Rohzo Furuhashi and Toshio Mura: "Average Elastic Modulu for Sherulite Composites." 明治大学理工学部研究報告. 63. 23-29 (1992)
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[Publications] 藤田 宏 他7名: "図説 数学の辞典" 朝倉書店, 1248 (1992)
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[Publications] 藤田 宏: "応用数学" 放送大学教育振興会, 165 (1991)