1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640266
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柴橋 博資 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (30126081)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾崎 洋二 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30011547)
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Keywords | 恒星脈動 / 恒星磁場 / 恒星自転 / RR Lyrae型星 / A型特異星 / Blazhko効果 / 摂動論 |
Research Abstract |
本研究は、大マジェラン雲中の赤色脈動変光星についての最近の赤外線測光観測によって明らかになった赤色脈動変光星の周期光度関係に解釈を施し、この解釈に基づいて、これらの星の基本的諸量を求め、また脈動不安定帯を特定する事を目的として始めた。 本年度は、赤色変光星域の変光星そのものよりも、HR図水平分枝にあるRR Lyrae型星に古くから未解決のまま放置されていたBlazhko効果の解釈を試みた。適度な強さで且つ自転軸に適度な角度を成すような双極子の磁場の存在を仮定すると、その脈動の固有関数への摂動効果まで考慮に入れる事により、観測されるようなBlazhko効果を説明できる事が判った。この様な磁場の存在の有無を観測的に明らかにする事により、この解釈の検証が出来よう。また、同様の解釈により、A型特異星で観測される振動現象を説明できる事を明らかにした。この場合には磁場の存在や強度やおよその形状が既に知られている。双極子の他に四重極子磁場の成分を考慮し、これらの脈動固有関数への摂動を考慮する事により、これらの星の振動の基本的性質を説明するとともに、これらの星の基本的諸量を決定する事が出来た。また、太陽型の振動励起機構について考察し、太陽型星で励起が期待される振動の振動数を明らかにした。 赤色脈動変光星については、これらの星の大気モデル系列について、線形振動の計算を行っている。これらのモデルと進化パスを連結させる作業を行う予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Hansen,P.C.: "The Modified Truncated-SVD Method for Regularization in General Form" SIAM J.Sci.Stat.Comput.13. 1142-1150 (1992)
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[Publications] Osaki,Y.: "Excitation Mechanisms of Oscillations in Stars" Proc.IAU Collog.No.137:Inside the Stars. 512-520 (1992)
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[Publications] Shibahashi,H.: "Theory of the Oblique Pulsator Model for the Rapidly Pulsating Ap Stars" Proc.IAU Collog.No.137:Inside the Stars. 563-565 (1992)
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[Publications] Duvall,T.L.,Jr.: "Asymmetries of Solar Oscillation Line Profiles" Astrophys.J.410. 829-836 (1993)
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[Publications] Shibahashi,H.: "Theory of the Disterted Dipole Modes of the Rapidly Oscillating Ap Stars" Publ.Astron.Soc.Japan. 45. 617-641 (1993)
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[Publications] Shibahashi,H.: "Melioseismology and the Solar Neutrino Problem" in Frontiers of Neutrino Astrophysics,eds.Y.Suzuki & K.Nakamura(Universal Academy Press;Tokyo). 93-103 (1993)