1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640278
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
岡本 功 国立天文台, 理論天文学研究系, 教授 (90088782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鏑木 修 東北大学, 理学部, 助手 (20089783)
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Keywords | ブラックホール / 電気力学 / 磁気圏 / 熱力学 |
Research Abstract |
今年度は,当初計画を若干変更して,電気力学的過程よりも,ブラックホールの熱力学的安定性に重点を置いて,ヘブライ大学ラカー物理学研究所のJ.Katz教授と共同研究を行った.回転している非荷電の,いわゆるカー・ホールの熱力学的な安定性について,Katzの“転換点法"を用いて行った(Kaburaki,Okamoto and Katz 1993,印刷中).更に,一般の回転し帯電しているカー・ニューマン・ホールの安定性について,同じくKatzの方法を用いて研究した.ブラックホールといえども有限の温度を保ち,その温度に対応した輻射を出しているが,その輻射の量が十分小さい場合について,様々な熱力学的な環境を想定して,角運動量J及び電荷Qがどのようにブラックホールの熱力学的な安定化に寄与するかについて明かにした.その結果については,論文化して1993年1月Katz,Okamoto and Kaburakiの連名で,Class.Quantum Gravityに投稿した. また,国立天文台を訪れている文部省外国人研究員L.Mestel教授とともに,ブラックホール電気力学について共同研究を開始した.これまでのForce‐free近似に換えて,プラズマのイナーシャと輻射によるダンピングを考慮して,ブラックホール磁気圏の理論を構築中である.そして,磁気圏磁力線に沿った荷電粒子の運動によるγ線放射のメカニズムを明らかにする.活動銀河核の中心には回転しているブラックホールが存在すると想定されていて,なおかつγが観測されているので,ブラックホール磁気圏内でのγ線放射のメカニズムを解明することは重要な意義がある.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] I.Okamoto: "The evolution of a black hole's forceーfree mugnetosphere" Monthly Notices of Royal Astronomical Society. 254. 192-220 (1992)
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[Publications] I.Okamoto and O.Kaburaki J.Katz: "The ‘inner-horizon'thermodynamics of Kevr black holes" Monthly Notices of Royal Astronomical Society. 255. 539-544 (1992)
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[Publications] O.Kaburaki and I.Okamoto: "Thermodynamic stability of Kevr-black holes" Physical Review D. 47. NO.6- (1993)
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[Publications] 岡本 功・鏑木 修: "「宇宙の黒幕」ーブラックホールの素顔" 岩波書店 NEW SCIENCE AGE 50, 138 (1992)