1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640303
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Research Institution | KYUSYU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
上村 正康 九州大学, 理学部, 助教授 (10037210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尋 正信 水産大学校, 教養学科, 助教授
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Keywords | 不安定核 / 三体模型 / 中性子ハロ- / チャネル結合変分法 / ガウス型基底関数 |
Research Abstract |
不安定核の典型例として6Heを研究した。特に、n-n間に現実的核力を用いた時の場合と有効相互作用力を用いた場合の、α+n+nの3体構造やn-n correlationの差異について、興味があった。 6He=α+n+nという3体モデルに立って、以下のようにしてground stateのエネルギーを求めた。 n-n間には、realistic force(Paris,Bonn,Argonne,Urbana potentials)を取り入れる。 また、effective forceとして、Minnesota forceも取り上げた。n-α間には、Kanada et al.が微視的モデルに基づいて作ったlocal potential を取り入れた。また、「valenceのnがαのO_s軌道に入らない」というパウリ直交条件を入れる。3体基底関数は上記の「無限小変位ガウスロープ基底関数」を用い、ヤコビー座標系として、T型とy型の両方を採用した。2n系のスピンは0と1を採用。各ヤコビー座標(rとR)に関わる角運動量は0、1、2までを採用。これで十分な収束が得られた。ガウスのrange parameterは等比級数型にとる。 3体の全基底関数の数は数百である。基底状態(0+)のエネルギー(実験値は-0.975 MeV)は、n-n力にあまり依存せず-0.6から-0.7 MeVであり、実験値には僅かに足りない。n-α力について検討の余地がある。T型を入れると非常に速い。現実的核力によるshort-range correlationは非常に強く、n-n間の波動関数は原点近傍で強く減衰していることが判明した(上記4種の現実的核力の間では差はほとんどない)。一方、有効相互利用(Minnesota potential)の場合は、この減衰は全く見られない。このことで、6He入射核Breakup反応において、n-n間のhigh momentum成分に大きな影響があることが算出された。
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[Publications] Masayasu Kamimura: "Loosely coupling few-body systems" Proceedings of the International Symposium on Frontiers in Nuclear Structure Physics,1994,Tokyo. (印刷中).
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[Publications] Emiko Hiyama: "Three-body structure of 6He+n+n using realstic n-n forces" Nuclear Physics. (印刷中). (1995)