1992 Fiscal Year Annual Research Report
RGa_2希土類化合物のドハース・ファンアルフェン効果
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04640332
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 功 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (80094267)
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Keywords | ドハース・ファンアルフェン効果 / ファルミ面 / 希土類ガリウム化合物 / 反強磁性体 / メタ磁性 / s-f混成 |
Research Abstract |
RGa2系のdHvA効果はこれまでにLa、Pr、Sm化合物について行われた。一方LaGa2のバンド構造の計算が阪府大グループで行われ、実験及び理論の両面から、化合物の電子構造について、検討できる状況となった。計算で示されたFSは実験結果を良く説明し、参照物質であるLaGa2の電子構造は十分な理解を持てるにいたった。f電子を含むCeGa2、PrGa2等の軽希土類化合物においてもフェルミ面はLaGa2のそれと極めて良く類似していた。これはf電子が局在しており、s-f混成が小さい証拠であると理解されてきた。しかし高い磁場領域で行われた最近のSmGa2のdHvA効果の結果はこの理解に疑いをはさむものであった。LaGa2の主要なフェルミ面はc軸及びc面内で開いておりc軸に沿って開軌道が走る特徴を持つが、SmGa2ではc軸方向の連結性が破れフェルミ面は全く異なった形状であることが分かったからである。フェルミ面の連結性の破れは磁気抵抗によっても確かめることができた。連結性の破れの原因がs-f混成効果にあるのか、希土類収類に依る格子の縮み(c軸5%、a軸2.5%)にあるのか、重希土類化合物の実験をすすめる中で今後明かにしていく。 SmGa2の磁化過程を25Tまで測定してメタ磁性転移の詳細が明かになった。20TでJ=7/2に相当する磁化の95%に相当する磁化を得た。飽和に達するまで5階段のステップを示した。PrGa2の磁化は2Tで飽和に達するが、それまでに3段階のステップを示した。磁気構造の解析が今後の課題となる。 ErGa2については現在結晶作製を始めた段階である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] I.Sakamoto: "Fermi surface and magneticproperties of antiferromagnetic SmGa2" J.Magn.Magn.Mater.108. 125-126 (1992)
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[Publications] I.Sakamoto: "DE HAAS-VAN ALPHEN EFFECT IN LaGa2 AND SmGa2" Physica B. 165. 339-340 (1990)
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[Publications] Y.Onuki: "High Field Magnetoresistance and de Haas-van Alphen Effect in UGe2" J.Phys.Soc.Jpn.60. 2127-2130 (1991)
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[Publications] I.Sakamoto: "Preparation and Microstructure of Reactively Sputtered (Ti-Zr)N Films" Thin Solid Film.
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[Publications] H.Henmi: "Transport Properties of RGa2 (R=La,Ce,Sm)" J.Magn.Magn.Mater.
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[Publications] H.Ishii: "Valence State of Rare-Earth Ions in RERuSn3 (RE=La,Ce,Pr,Nd,Sm) and Related Compounds Studied by Core Level Photoemission Spectroscopy" J.Phys.Soc.Jpn.62. 811-817 (1993)