1992 Fiscal Year Annual Research Report
光散乱トモグラフ法によるタンパク質結晶中の格子欠陥導入のその場観察
Project/Area Number |
04640343
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐藤 清隆 広島大学, 生物生産学部, 教授 (80034479)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 聡 広島大学, 生物生産学部, 講師 (50243605)
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Keywords | 光散乱トモグラフ法 / 表面マイクロトポグラフ法 / 卵白リゾチーム結晶 / エッチピット像 / 格子欠陥 / 結晶成長 / 点欠陥 / 線状欠陥 |
Research Abstract |
タンパク質結晶の成長機構を解明し、結晶の完全性を評価するためにレーザー光散乱トモグラフ法によって、卵白リゾチーム結晶の内部に存在する欠陥観察を行った。この結果を、表面マイクロトポグラフ法により、得られた卵白リゾチーム斜方晶単結晶の表面融解にともなうエッチピット像と比較し、対応関係を確認した。とくに、包有物とそこからの線状欠陥の発生および点欠陥分布について、両者の像によい一致を得た。 また、上記観察を行うため、成長セル内に結晶を固定し、90度散乱角方向における観察条件でトモグラフ像が得られるための、その場観察装置を作成した。 さらに、その場観察を行いやすくするため、大きな卵白リゾチーム結晶を成長させる条件を探ってみた。その結果、結晶成長させるタンパク質水溶液中の対流を防ぐことにより、大きな結晶成長が実現されることを見出した。 卵白リゾチームの他に、タチナタマメ由来のコンカナバリンAについて、適当な条件下で、大きな結晶成長を実現した。今後、トモグラフ像およびエッチピット像による欠陥観察を行う予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K. Sato et al: "Observation of lattice defects in orthorhombic hen‐egg white lysozyme crystals with laser scattering tomography" J. Crystal Growth. 122. 87-94 (1992)
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[Publications] T. Koyano et al: "Phase Behavior of Mixed Systems of SOS and OSO" J. Phys. Chem.96. 10514-10520 (1992)
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[Publications] K. Sato: "Polymorphic Transformations and Crystal Growth" J. Phys. D. Applied Physics.