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1992 Fiscal Year Annual Research Report

ウェイブレット解析による大気境界層内の乱流輸送過程の研究

Research Project

Project/Area Number 04640417
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

光田 寧  京都大学, 防災研究所, 教授 (90027219)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 堀口 光章  京都大学, 防災研究所, 助手 (60190253)
山田 道夫  東京大学, 大学院数理科学研究科, 助教授 (90166736)
Keywordsウェイブレット / 離散ウェイブレット変換 / 突発現象の解析 / スペクトル解析 / ガストフロント / 運動量輸送
Research Abstract

自然風の変動の解析においてはフーリェ解析が重要な手法であり一般に広く用いられている。この方法によれば周期性の検出は容易であるが、突発的な変動の生起時刻およびその大きさについての情報を得ることは出来ない。このような、局所事象・構造の解析を目的としてウェイブレトレット解析(Wavelet transform method)の手法が、1780年頃に人工地震による石油調査に関連して開発された。本研究はこの手法が数学的にも基礎づけられたことを受けて自然風の変動の解析にも利用しようとするものである。本研究グループでは、1990年に自然風の変動解析に離散ウェイブレット変換を試験的に応用して見てその可能性を確認し、本研究の開始となった。
まづ先に、潮岬風力実験所において観測して得た観測記録を用いて現在広く用いられているFFTによる解析とウェイブレット解析による解析を並行して行った。その結果連続的な変動特性の性質については両者はほぼ同じ結果をあたえることが確認された。さらに予備解析によりガストフロント(Gust front)の通過による突発的な風の増強の見られることが知られている場合について、その資料を離散ウェイブレット解析を行って見た結果、ガストフロントの見られる位置の、低波数側にはっきりとした変動が解析により認められた。さらに水平風向成分と鉛直成分について求めたウェイブレット係数の積として運動量輸送のウェイブレット係数を求めた結果、ガストフロント通過時には大きな下向きの運動量輸送が見られた。これらのことにより今迄定量的な解析の方法の見当たらなかった突発的な運動量の乱流輸送過程であるガストフロントの現象に新しい解析の手法が得られたことになる。今後このような間けつ的に生じる輸送現象の定量解析にこの方法を応用する手法を確立するための研究を進める。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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