1992 Fiscal Year Annual Research Report
有機合成試薬としてのビスマス化合物の開発と新らしい合成反応への応用
Project/Area Number |
04640505
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
和田 眞 徳島大学, 教養部, 教授 (10016173)
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Keywords | 有機合成 / ビスマス化合物 / トリブチルビスマス / エステル化反応 / ビスマストリフラート / アンドール縮合反応 / シリルエノールエーテル |
Research Abstract |
1.トリブチルビスマスの化学一酸素雰囲気下、トリブチルスマスを 用いる酸クロリドやカルボン酸のエステル化反応- トリアルキルビスマスは今まで有機反応にはほとんど使われてこなかった。そこでトリブチルビスマスを合成し、その反応性を検討した。その結果トリブチルビスマスと種々の酸クロリドの混合物中に酸素を注入し、室温で反応させたところ、収率よく対応するカルボン酸ブチルエステルが得られた。さらに酸クロリドのかわりに種々のカルボン酸を用いて反応を行なった場合にも、収率よくカルボン酸ブチルエステルが得られることが明らかになった。この反応機構を明らかにするため、^<18>0_2存在下でこれらの反応を行なった。酸クロリドを用いた場合には、得られるエステルに^<18>0が導入されるが、カルボン酸を用いた時には、得られるエステルには^<18>0は導入されなかった。これらのことから、酸クロリドとカルボン酸を用いた場合では対応機構が異なるもと思われるが、詳細については検討中である。 2.触媒量のビスマストリフラートを用いる立体選択的アルドール縮合 反応 三塩化ビスマストリフルオロメタンスルホン酸から容易に得られるビスマストリフラートを触媒量用い、塩化メチレン-78℃でアセトフェノンのシリルエノールエーテルと種々のアルデヒドを反応させたところ、収率よく対応するアルドール生成物が得られた。次にプロピオフェノンの(Z)-シリルエノールエーテルを用いて、種々のアルデヒドとの反応を検討したところ、エリトロ体が選択的に得られることが明らかになった。
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