1993 Fiscal Year Annual Research Report
有機合成試薬としてのビスマス化合物の開発と新しい合成反応への応用
Project/Area Number |
04640505
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Research Institution | Tokushima University |
Principal Investigator |
和田 眞 徳島大学, 総合科学部, 教授 (10016173)
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Keywords | 有機合成 / ビスマス化合物 / β-アミノアルコール / ビスマストリフラート / 三塩化ビスマス / シアノヒドリン / ピラン誘導体 / ホモアリルアミン |
Research Abstract |
ビスマスを用いる有機合成反応の開発について検討した結果、以下の事実が明らかになった。 1.金属ビスマス存在下、プロパルギルブロミドと種々のアルデヒドを反応させると、アレン誘導体とアセチレン誘導体の混合物が得られた。 2.三塩化ビスマスの存在下、エポキシドを芳香族アミンと反応させると対応するβ-アミノアルコールが得られることが明らかになった。 3.触媒量の三塩化ビスマスあるいはビスマストリフラートを用いて、トリメチルシリルシアニドを種々のアルデヒドと反応させると、シアノヒドリンのシリルエーテルが定量的に得られた。光学活性な酒石酸ジエチルエステルから調製した不斉ビスマス触媒を用いてこの反応を試みたところ、58%の光学収率で光学活性シアノヒドリンが得られた。 4.三塩化ビスマスの存在下、アリルトリメチルシランと2モルのアルデヒドを反応させると、ピラン誘導体が得られた。 5.三塩化ビスマス-亜鉛系を用いて、アリルブロミドをイミンと反応させると、ホモアリルアミンが得られた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Wada,H.Ohki,Y.Kuramoto,and T.Matsumoto: "The Chemistry of Trialkylbismuthine:An Oxidative Esterification Reaction of Acid Chlorides and Carboxylic Acids Utilizing Tributylbismuthine in the Presence of Oxygen" Manuscript in preparation in Bull.Chem.Soc.Jpn.
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[Publications] M.Wada,T.Domae,T.Matsumoto,T.Horie,and M.Tsukayama: "Trimethylsilylcyanation of Aldehydes Catalyzed by Bismuth(III) Trichloride" Manuscript in preparation in Chem.Lett.