1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640512
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
山本 浩司 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80029438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 浩 大阪府立大学, 総合科学部, 助手 (20239073)
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Keywords | 縮合芳香族化合物 / 非平面型分子 / 閉環ヘリセン / 鞍型構造 |
Research Abstract |
非平面型の縮合芳香族炭化水素は構造有機化学の分野の中でも特に興味がもたれる化合物群であり、その分子内に存在する大きな歪みが芳香族性や反応性などにどのような影響を与えるかに大きな関心が向けられている。特に、複数のベンゼン環がオルト縮合してできるサーキュレン化合物はフラーレン分子の部分構造ともなることから、この物理的・化学的諸性質には大変興味がもたれる。これまでに、ベンゼン環が7個ドーナツ状につながった〔7〕サーキュレン(1)やベンゼン環が10個8の字型につながった〔7.7〕サーキュレン(2)の合成に成功しているので、この低次同族体である8の字型の〔6.7〕サーキュレン(3)および〔5.7〕サーキュレン(4)の合成を検討した。 〔6.7〕サーキュレン(3)の合成研究では、この合成に必要なジブロモペンタ〔6〕サーキュレン誘導体(5)の合成をおこない、これを用いてダブルサーキュレン骨格をもつジエン(6)の誘導に成功している。今後は、(6)より光閉環をへて目的とする(3)を合成したい。一方、〔5.7〕サーキュレン(4)の合成研究では、この合成に必要なジブロモヘキサ〔7〕サーキュレン誘導体(7)の合成に成功しているので、これより目的とする(4)への誘導を検討していきたい。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Higuchi,K.Kitamura,J.Ojima,K.Yamamoto: "Synlhesis and Properties of Tetramethylocta dehydrotrideca pentadeca falvalene" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.,. 1. 1343-1348 (1992)
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[Publications] H.Higuchi,K.Kitamura,J.Ojima,G.Yamamoto,K.Yamamoto: "The Synlhesis of a 〔13〕〔15〕Fulralene Derivative" Chem.Lett.,. 257-260 (1992)
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[Publications] K.Yamamoto,K.Isoue,Y.Sakata,T.Kaneda: "Synlhesis and Enantioselective coloration of Optically Active Azophenolic Accerands" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.,. 791-792 (1992)
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[Publications] K.Yamamoto: "Extended Systems of Closed Helicene.Synlhesis and Characterization of〔7〕and〔7・7〕Circulene" Pure & Appl.Chem.,. 65. 157-163 (1993)