1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04640548
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
宮下 芳勝 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (70113884)
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Keywords | ケモメトリックス / 構造一活性相関 / 化学パターン認識 / 化学データモデリング / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
有機化合物の化学構造とその活性との関係をモデリングするために新しいケモメトリックスの手法であるPLS(Partial Least Squares)法とニューラルネットワーク法のプログラム開発をおこない,以下の活性データの解析をおこなった。 まずジペプチドの構造一苦味相関のモデリングのために線形PLS法による解析をおこない相関係数が0.8以上のモデル式を得た。しかし誤差標準偏差が大きな値なので更に非線形モデリング法であるニューラルネットワークを利用した解析をおこなった。その結果相関係数が0.961誤差標準偏差が0.1の良好なモデルが得られた。またこのモデルによって苦味を増大させるためのジペプチドに対する構造要求性を明らかにすることができた。 次に血中のコレステロール濃度を減少させるための薬剤として注目されているHMG-CoA還元酵素阻害剤の3次元構造一活性相関をPLS法に基づくCoMFA(Comparative Molecular Field Analysis)法で解析した。各々の分子に対して立体、電子および疎水的因子を表わすFieldパラメータを計算した。次にこれらのFieldを用いてPLS解析をおこなって活性のモデル式を評価した。その結果立体的因子が阻害活性に最も大きな寄与をしていることが明らかとなった。またPLSモデル式から化合物のどの位置が立体的相互作用として重要なのかを図示し、3次元的構造要求性を視覚でとらえることが可能となった。この3次元情報は新しい高活性の阻害剤のデザインに有効である。 現在、非線形PLS法の開発をおこなっており、非線形データ解析に対するニューラルネットワークの結果との比較検討を開始した。非線形モデリングとしてハロメタンの化学シフト予測の問題に着手し、新しい研究を展開している。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y. Miyashita: "Multivariate Structure-Activity Relationships Analysis of Fungicidal and Herbicidal Thiolcarbamates using Partial Least Squares Method" Quant. Struct. -Act. Relat.11. 17-22 (1992)
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[Publications] K. Hasegawa: "Quantitative Structure-Activity Relationships Study of Antiarrhythmic phenyl Pyridines using Multivariate Partial Least Squares Modelling" Chemom. Intell. Lab. Systems. 16. 69-75 (1992)
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[Publications] 宮下 芳勝: "ケモメトリックス(計量化学)と化学モデリングーPLS法による新しい化学データの多変量解析ー" ぶんせき. 4月号. (1993)
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[Publications] Y. Miyashita: "Chemical Pattern Recognition and Multivariate Analysis for QSAR Studies" Trends Anal. Chem.
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[Publications] Y. Miyashita: "Partial Least Squares Modelling of HMG-CoA Reductase Inhibitors" Proceedings of CAMSE'92.
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[Publications] J. -I. Ishiyama: "Partial Least Squares(PLS) Analysis of C-13 Chemical Shift Data" Proceedings of CAMSE'92.