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1993 Fiscal Year Annual Research Report

植物の細胞内極性の形成に関わる細胞表層の役割

Research Project

Project/Area Number 04640619
Research InstitutionTsukuba University

Principal Investigator

佐藤 忍  筑波大学, 生物科学系, 講師 (70196236)

Keywords高等植物 / 細胞壁 / タンパク質 / ニンジン / 胚
Research Abstract

植物細胞内での極性形成や細胞分裂に重要であると考えられている細胞表層に存在するタンパク質を見出だし、その構造と機能を知る事を目的として、平成4年度は、まず細胞壁に結合した細胞膜タンパク質の検索を行った。その結果、ニンジン培養細胞のSDSで十分に洗浄した細胞壁に対するウサギ抗血清を用いて、ニンジン細胞の膜画分に存在するタンパク質に対するイムノブロットを行ったところ、いくつかのバンドが検出された。そのうち18kDaのタンパク質(EIP18)のみはEDTA,Trition X-100+NaCl,LiCl処理によっては可溶化されず、urea処理によって可溶化された。しかしその後の研究の結果、EIP18は膜タンパク質ではなく細胞壁中で不溶化している一種のマトリックスタンパク質であることが判明した。
本年度は、EIP18を精製し免疫学的手法を用いて諸性質の解明を行った。EIP18の性質は以下の通りであった。
1)細胞壁と挙動を供にせず、そのほとんどが培地中に放出されている。
2)多糖との結合性は見出だされず、単独で不浴化する可能性が高い。
3)糖鎖を有しない単純タンパク質で、グリシンを15%含むがハイドロキシプロリンやプロリンの含量は低く、HRGPやGRPのファミリーには属さない。
4)カルスの培地中では不定形の沈殿物として存在するが、不定胚における存在量はきわめて少ない。5)種子中では胚および胚乳の最内層壁に局在し、その他の植物体部位には見出だせない。
以上の結果より、EIP18は種子胚で何等かの機能を司る新しい細胞表層タンパク質である可能性が考えられた。

URL: 

Published: 1995-02-08   Modified: 2016-04-21  

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