1992 Fiscal Year Annual Research Report
形態人類学のための人体3次元形状計測・解析システムの構築
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04640751
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
堤 江美子 大妻女子大学, 人間生活科学研究所, 講師 (70133121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 まき子 工技院製品科学研究所, 応用人間工学部, 主任研究官 (80126052)
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Keywords | 生体計測 / 3次元計測 / 光学的計測 / 形態人類学 / 形状特徴量 / キャリブレーション / 補間曲面 / 足部 |
Research Abstract |
これまで人の形自体を測るための手法が確立されていなかったので、生体を対象とした非接触式3次元形状計測システムに必要とされる条件を分析した。計測部位は円筒形である体幹部および大きさのわりに複雑な形状を持つ足部とした。このようなシステムにおいて重要な問題点は、1.対象の大きさに適した測定空間のキャリブレーション、2.多方向から非常に短い時間中に計測されたデータの補間と接続、3.測定データからの形態人類学的に有意義な形状特徴の要約・抽出である。 1.キャリブレーション 測定対象を包含する直方体状の空間内に既知の座標値を75以上設けて最小二乗法により3次元同次座標に対する補正行列を求めた。測定装置、測定日ごとにこの行列を計算しデータ補正を行うことによって、測定誤差は画素の単位に匹敵する0.59mm、0.3%以下におさまることを確認した。この誤差範囲は人間にとって十分精密であると考えられる。 2.データの接続 測定装置は対象の形状特徴による計測不能部位が最小になるようにセットした。足底のように光学計測では測れない部位では、印象から3次元計測してデータを補った。体幹部では上肢の陰になる部分、肩部などは多方向データの境になるだけでなくデータに欠損が生じやすい。このような部位では3次元パラメータ曲面をあてはめることで補間および接続ができた。 3.形状特徴の抽出 足部では多数被験者を対象とした測定データに基づいてソフトウェアの開発と形態的な特徴解析を始めた。体幹部では多数生体例の計測を目ざして測定装置のテストを行っている状態である。
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