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1993 Fiscal Year Annual Research Report

チタニルフタロシアニンの時間分解蛍光測定による電荷発生機構の解明

Research Project

Project/Area Number 04650006
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

北村 孝司  千葉大学, 工学部, 助教授 (20009541)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小門 宏  千葉大学, 工学部, 教授 (40016358)
Keywords蛍光スペクトル / 蛍光時間分解 / チタニルフタロシアニン / X型無金属フタロシアニン / 電荷キャリア生成
Research Abstract

本研究では、有機光導電材料として知られているフタロシアニン顔料の励起子の解離過程を蛍光時間分解測定により明確にすることを目的とした。研究は蛍光時間分解の測定技術の確立とフタロシアニンの蛍光時間分解測定による蛍光スペクトルと蛍光寿命の測定からなる。
1.蛍光時間分解測定装置および測定技術の確立・・・・・光源の色素レーザユニットおよび試料冷却器具を本年度の本補助金により設備し、基本的な装置は設備した。励起光強度、試料膜厚などの蛍光測定条件について実験を行い、最適測定条件を決定した後、測定を開始した。
2.蛍光スペクトルの測定・・・・・有機光導電材料としてα、x型無金属フタロシアニン顔料、α、β、ε型銅フタロシアニン顔料およびα型チタニルフタロシアニン顔料を絶縁性樹脂中に分散した薄膜を試料とした。励起光源にはヘリウムネオンレーザを用いて蛍光スペクトルを測定した。いずれも、800nm以上の領域に蛍光スペクトルのピークを示し、その発光強度には差があった。発光強度の大きいのはx型無金属フタロシアニン顔料であった。しかし、この結果から、蛍光と光電導との明確な相関を得ることはできず、一種類の材料内で議論するのが望ましいことがわかる。
3.蛍光寿命・・・・・発光強度の大きいx型無金属フタロシアニン顔料の時間分解蛍光スペクトルを求めた。光源には、色素レーザにより610nmの波長の光を照射し、その時でてくる蛍光をフォトンカウンティング装置により測定した。40μsec以上において蛍光スペクトルの形状はほぼ同じであり、その寿命は約80μsecであった。この結果は、単一分子からなる蛍光に比較してかなり長い時間であり、分子凝集体における励起子の拡散が大きいことを示唆していると考えた。
これらの結果は、第41回応用物理学会連合講演会にて発表する。

URL: 

Published: 1995-02-07   Modified: 2016-04-21  

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