1992 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学堆積法による化合物半導体のエピタキシャル成長
Project/Area Number |
04650021
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松浦 興一 鳥取大学, 工学部, 助教授 (70029122)
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Keywords | 化合物半導体 / セレン化亜鉛 / 硫化亜鉛 / 単結晶成長 / 電気化学堆積法 / サイクリックボルタンメトリー / 還元電位 |
Research Abstract |
1 ZnSe単結晶成長 (1)単結晶成長にとってきわめて重要な過程である核形成ampouleの形状との関係を実験的に求め,先端部に細管を取り付けることが核形成を容易にすることが分かった。 (2)著者らの考案したnecked-ampouleを用いてZnSe単結晶を成長させ,(400)面の二結晶X線ロッキング曲線を測定した結果,成長結晶の後端部では,半値幅14秒となりきわめて良質の結晶が成長し,基板として用いることができることが判明した。しかし,先端部では,その半値幅が40秒と広く,完全性が劣ることも明らにかった。 (3)完全性の高い結晶領域を広げることが,今後の課題である。 2 ZnS単結晶成長 ヨウ素輸送法で立方単結晶成長に成功した。結晶学的な完全性の向上が今後の課題である。 3 電気化学堆積法によるZnSe膜形成 (1)ZnSe結晶基板の一部をマスクして堆積実験を行い,その表面を走査型電子顕微鏡と段差計を用いて観測した結果,基板上に膜が堆積していることが,確認できた。 (2)堆積にもちいる電解溶液のサイクリックボルタンメトリーの測定を行い,Se^<-2>とZnの還元電位を求め,金属電極への堆積を行い,Znの還元と共に膜が堆積することが明らかになり,XPSの測定より膜の組成はZnとSeであることが確認できたが,結晶学的な構造は不明である。 (3)結晶学的構造と物性・膜形成の機構を明らかにし,ZnSe基板上への膜形成の機構との関連を明らかにすることが,今後の主な課題である。
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Research Products
(2 results)