1992 Fiscal Year Annual Research Report
陽電子による半導体中の結晶欠陥及びドーパント状態の研究
Project/Area Number |
04650025
|
Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
堂山 昌男 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (40010748)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上殿 明良 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20213374)
|
Keywords | 陽電子消滅 / 半導体 / 結晶欠陥 / ドーパント |
Research Abstract |
本研究では分子動力学の方法を用いて、金属の結晶成長をシミュレートした。純金属の原子間の相互作用を2体及び、付近の多体N個の原子配置により表わし、このポテンシャルを用いて気相からの結晶成長を分子動力学を用いて計算し、その成長機構をしらべた。 金属中の原子間相互作用は2体問題では取扱いにくく、多体問題を考慮に入れたN体ポンテシャルが開発されている。原子の相互作用を計算するとき単に2つの原子の間の距離のみでなく他の原子からの影響も考慮に入れた密度汎関数による多体ポンテシャルである。本研究ではembedded atom法により決められた多体ポンテシャルを用いた。 具体的には純銅で面心立方中のイオン間のN体ポテンシャルを用いて、分子動力学法を用いて、気相からの結晶成長のシミュレーションの動的挙動を電子論も考慮した形で計算した。これらの計算結果をビジュアルにビデオテープに出し、結晶成長機構を原子的に解明に役立った。 計算結果においては表面の気相成長の場合に表面拡散が非常に重要なことがわかった。N体ポテンシャルを用いて表面のad-atomおよびそのクラスターと表面との結合エネルギー、移動のエネルギーを計算した。その結果銅においてはad-atomは(111)面上を非常に容易に動けることがわかった。(111)面[最密原子面]では原子の拡散が非常に容易で重要であることがわかった。ad-atomのクラスター、および表面の空孔はad-atomと比べてかなり動きにくいことがわかった。これは銅にかぎらず、多くの面心立方格子に共通したものと考えられる。これら結合と拡散の素過程の定量的情報が明らかになった。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] M.Doyama: "Positron Trapping Model in n-Type Semieonductors with Vacancies" Materials Science Forum. 105〜110. 985-988 (1992)
-
[Publications] S.Ishibashi,R.Yamamoto,M.Doyama,T.MatSumoto: "Temperature Variation of Positron Lifetime in YBa_2(Cu_<1-x>M_x)_3O_<7-y>(M:Fe,Ni,Zn)" Materials Science Forum. 105-110. 1081-1084 (1992)
-
[Publications] T.M.Wang,B.y.Wang,S.H.Zhang,M.Doyama: "Study of the Crystal Defects in Fe Cr Nc Alloy" Materials Science Forum. 105-110. 1321-1324 (1992)
-
[Publications] M.Doyama,Y.Suzuki M.Shimotomai: "Positron Annihilation in Silicon Single Crystals" Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. B63. 163-169 (1992)