1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650057
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
福田 博 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (40013742)
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Keywords | CFRTP / 成形技術 / ロール成形 / ジュール加熱 / 破面解析 / 機械的特性 |
Research Abstract |
本年度の研究成果の概要は以下のとおりである。 (1)現有の簡易オートクレープを用いたCFRP(炭素繊維/エポキシ樹脂)のジュール加熱成形の成果をAdvanced Composite Materials誌に投稿し、受理された。近々刊行の予定である。 (2)昨年度に完成したCFRTP成形装置を用い、炭素繊維織物と熱可塑性樹脂(ナイロン)を用いたCFRTPの成形を試みた。成形は、【.encircled1.】ロールを成形温度に加熱し、連続成形を行うものと、【.encircled2.】プリプレグに直接通電し、ジュール加熱により成形するものの2種類を行った。 【.encircled1.】の方法では、幅25mm、長さ100mmといった小さいものではあるが、プリプレグ2〜6層の積層板の連続成形ができるようになった。ただし、現有の成形装置では、加圧のコントロールができず、また材料の最適送り速度の確定には至っていないなど、今後さらに検討を要する課題も残されている。 【.encircled2.】の方法では、まずプリプレグ自体がナイロン樹脂で完全に覆われており、そのままでは通電できないことが明らかとなり、これはロールを予加熱することで解決できた。次に電流の制御が十分にできず、ある時点で電流が急激に流れるため、連続成形は現装置のままでは難しいことが明らかになった。そこで、本年度は連続成形を中断し、局所的に接合させるスポット接合を試み、プリプレグ2層では可能となった。 成形板の強さ等、力学的な評価は次年度に残されたが、接合面を引きはがし、電子顕微鏡による観察を行った結果では、接合状態は外から熱を加える方式とジュール加熱方式との間に大きな差はなく、定性的ではあるがむしろジュール加熱の方が接合状態はよいと判断された。
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