1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650062
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
武藤 睦治 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (00107137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 豊一 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60225977)
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Keywords | フレッティング疲労 / 試験装置 / 窒化けい素 / 相対すべり量 / 疲労破壊過程 / 摩擦係数 |
Research Abstract |
セラミックスのフレッティング疲労特性解明のための第1段階として,セラミックス用フレッティング疲労試験装置の試作を行い,その性能試験もかねた,HIP焼結窒化けい素のフレッティング疲労試験を行った。 主な結論をまとめると,以下の通りである。 (1)試作した試験装置は,フレッティング疲労に大きな影響を及ぼす,相対すべり振幅,接触面圧等のパラメータの制御・計測が可能であり,セラミックスのフレッティング疲労試験を行うにあたって,十分な性能を有していることが確認された。 (2)窒化けい素の疲労強度はフレッティングの作用により低下する。本試験条件では相対すべり振幅が0.5μmと,金属材料では通常フレッティングを生じない小さな量であるにもかかわらず,明瞭な損傷が認められた。このように窒化けい素はフレッティングの影響を強く受け,その特性解明は重要な課題と考えられる。 (3)窒化けい素のフレッティング疲労破壊は,金属材料の場合と同様,寿命のごく初期に発生したき裂が伝ぱし破断に至る過程をとるものと推察される。 (4)相対すべり量が増加すると,金属材料の場合と同様に,フレッティング疲労強度は低下する。これは,相対すべり量の増加とともに,フレッティング疲労き裂の伝ぱを加速する摩擦力が増加するためと考えられる。
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[Publications] 岡根 正樹,佐藤 豊一,武藤 睦治,鈴木 省伍: "セラミックス用フレッティング疲労試験装置の試作と窒化けい素を用いたフレッティング疲労試験結果" 日本機械学会論文集(A). (1993)