1992 Fiscal Year Annual Research Report
鋼/アルミニウム系クラツド板の変形特性とプレス成形性の解明
Project/Area Number |
04650088
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
吉田 総仁 広島大学, 工学部, 助教授 (50016797)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 達夫 広島大学, 工学部, 助手 (00233338)
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Keywords | 鋼 / アルミニウム系クラッド板 / 引張り試験 / 張出し試験 / 引張り曲げ / 曲げもどし / くびれ発生条件 / 成形限界線図 / 板厚変化 / スプリングバック |
Research Abstract |
オーステナイト系およびフェライト系ステンレス鋼(SUS304,SUS430)とアルミニウム(Al)の2層および3層クラッド板を用いて、引張り試験、張出し試験および引張り曲げ/曲げもどし試験を行い、変形挙動と破壊条件について検討を行った。得られた主な知見は次のとうりである。 (1)単軸引張り試験において、一様伸びの大きいAlと一様伸びの小さいSUS430を積層した2層板ではSUS430より大きな一様伸びが得られた。くびれが局所的に集中するAlと集中の少ないSUS304を積層することによりくびれの局部集中が少くなった。 (2)張出し試験により、二軸平面応力下の成形限界線図(FLD)を積層板およびその素材について求め、成形性の評価を行った。成形性の悪い板(SUS430)も成形性の良い板(Al,SUS304)と組合わせることにより成形性が格段に向上した。 (3)積層板に対する局部くびれ発生条件式を導き、これを用いてくびれ発生ひずみを計算した。計算結果は、定性的には各板の成形性の良否とほぼ対応した。しかし、破断ひずみの実測値は、くびれ発生以降破断に至るまでのひずみを含むため、計算によるくびれ発生ひずみよりかなり大きいものであった。 (4)ダイス肩に沿った積層板の引張り曲げ/曲げもどし時の板厚変化におよぼす積層構成、引張り荷重および曲げ半径の影響を実験と数値解析により明らかにすることができた。 (5)引張り曲げにおけるスプリングバックについて検討した。引張り力の付加は一般的にはスプリングバックを低減する傾向にあるが、SUS430/Alの2層板(SUS430が曲げの内側)では負のスプリングバック(スプリングゴー)が生じることがある。
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Research Products
(1 results)