1992 Fiscal Year Annual Research Report
交差穴貫通部の曲面に発生するバリの効率的除去方法の研究
Project/Area Number |
04650117
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
村田 良司 東京理科大学, 理工学部, 教授 (70201811)
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Keywords | 交差穴曲面部のバリ / バリ除去方法 / 主穴径 / 交差穴径比 / 切刃角 / 切刃剛性 / カム機械 / 切削力 |
Research Abstract |
本研究は交差穴の鞍形曲面のバリの新しい除去方法に関する研究である。現在までの研究進捗状況と得られた結果は以下のようである。 1.バリ除去実験装置の試作 (1)設計方式:広範囲の実験が可能なように、切刃を交換できる方式とし、カムの形状を工夫して、主穴の径に合わせてカムを自在に交換できる構造に設計試作した。すなわち、カムの構造として(1)円筒ソリッドとピン、(2)円管端面とローラー(3)U字形カムとピンの3種類を比較実験し(3)の形式を採用した。 (2)カム支持ばねの剛性:ばねの剛性は強いほど追尾特性は向上することが分かった。しかし、過大であるとカム部分の摩耗が問題となり得る。装置の耐久性については次年度に検討する予定である。 2.バリ除去実験 (1)被削材:実験用被削材としてS10C相当(引張強さ382MPa)の厚肉鋼管を選定し、直角交差穴径8mm主穴径11〜16mmの範囲において、バリ除去実験を行った。その結果、主穴径/交差穴径比が1・38〜2・0程度までならば、本研究で提案した方法で容易にバリ除去が可能であり、十分有用であることが分かった。またこの場合、従来のバリ除去工具では除去が困難であることを確認した。 (2)切削力:バリ除去実験におけるトルク・スラストは工具切刃の回転に同期して大きく変動するがバリ除去につれて次第に減少すること、また工具と交差穴の心ずれ(誤差)の影響が大きいこと等が判明した。 (3)切刃角・切刃剛性:実験の範囲では切刃剛性は強いほど良く、切刃角は50゚〜60゚程度が適当である。
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Research Products
(1 results)