1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650119
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Research Institution | Shizuoka Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河合 望 静岡理工科大学, 理工学部, 教授 (10021958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 邦和 静岡理工科大学, 理工学部, 助手 (20234932)
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Keywords | 回転しごき加工 / 超精密ディスク |
Research Abstract |
本年度は,前年度の設計を基に,実験装置を立ち上げた。第一段階の実験用として、4枚の直線状ブレードをもつ上工具,ナノメータオーダの表面粗さと平坦度を持つ下工具,および素板固定具,また、前者をプレスラムへ,後二者をプレス回転ベッドに心合せ取付するための治具の製作,さらに,加圧力測定用のロードセル,上工具の移動量測定用の変位変換器および下工具回転数測定用センサの用意とそれらの装置への取付治具の製作をも行った。 また,しごき行程を通してしごき加圧力,しごき回転トルク,上工具移動量(しごき量),下工具回転数をすべて電気量としてとらえマルチコーダに記録するように,機器の整備と計測システムの設置を行なった。 現在,実験装置の立ち上げをほぼ終え,直線状ブレードによるしごき加工の実験を進行中である。また,素材として用いるアルミニウム合金板,各種加工用潤滑剤を入手した。 今後,回転しごき加工装置を試作した後,下記の手順により加工条件と転写程度の関係を実験的に調査し,素材の塑性流動状態,転写機構の解明をはかって,磁気ディスク用円板の最適加工条件を明らかにする。 1.上工具のブレード形状には直線上以外に渦巻き状をも試みる。 2.上工具の加圧速度と下工具の回転速度の組合わせ及びしごき率(板厚減少率)を種々変更して,ディスク製作を行う。 3.加工終了後のディスクの表面あらさ,平坦度を測定し,加工条件との関係を明らかにする。また、しごき加工途中で適時加工を中断した素材をも測定対象とし,塑性流動状態,表面創成状態の追跡を行う。 早急に本加工装置の可能性を確認し,実用化に対する基礎データをまとめる計画である。
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