1993 Fiscal Year Annual Research Report
レーザ干渉法によるインボリュート円筒歯車の歯面形状・精度の非接触測定に関する研究
Project/Area Number |
04650132
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
藤尾 博重 京都大学, 工学部, 助手 (90026097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 愛三 京都大学, 工学部, 助教授 (10027899)
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Keywords | レーザ / 斜入射干渉法 / フリンジスキャン法 / 位相 / 歯車 / 歯車精度 / 歯面誤差 / 作用平面 |
Research Abstract |
1.歯車歯面からの反射光である物体光と,参照光による干渉縞像をCCDイメジセンサー上で得ることの可能なことを確認した.また,その干渉縞像は実験に用いた諸元の平歯車では歯面の全領域にわたる干渉縞像を得て,歯面誤差に変換するに十分な縞像であることを明かにした. 2.フリンジスキャン法による被測定歯面および基準歯面の干渉縞像より,ある限定された範囲での位相を算出し,画像処理を行って,それらの位相曲面の間の位相差を求め,歯面誤差に変換した.その結果を従来の触針法によるものと比較すると,本測定法では目標とした精度で歯面誤差を計測可能なこと,しかも,触針法では不可能な歯面の微妙な変化をも測定できることを示した. 3.本測定法では基準歯面として高精度に仕上げた歯面を用いている.しかし,本測定法を工業的に適用するには,基準歯面をもつ歯車を製作する必要がある.この問題を解決するために,生産ラインの中から抽出した歯車歯面を基準歯面とし,その歯面誤差を従来の触針法により計測する.その基準歯面に対する被測定歯面の形状誤差を本干渉計により測定して,その結果に,基準歯面がもつ誤差を作用面上にて加えることにより,被測定歯面がもつ歯面の形状誤差を測定することが可能なことを実験により明らかにした. 4.実験で得た干渉縞像は,物体光と,平面波である参照光との干渉によるため縞密度はきわめて高いことが,画像処理に手間取る原因となっている.これに対して一つの解決策として,参照光の光路にレンズを配置することによる干渉縞像の縞密度の減少が測定精度を向上させることを数値計算により確認した.
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