1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650138
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
寺内 喜男 福山大学, 工学部, 教授 (70034296)
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Keywords | 潤滑油膜厚さ / 光干渉法による測定 / サファイア板 / 純粋転がり運動 / 純粋滑り運動 / 滑り率 |
Research Abstract |
平成4年度には,当初に計画した転がり運動,滑り運動による油膜形成実験の出来る測定装置を試作した。実験をはじめた後、装置の一部不工合の所があり,当初は転がり運動時の油膜形成実験を行なう場合,鋼球を強制駆動しないでサファイア板の回転による摩擦伝動を考えていたが,微小な滑りを生じるため,この軸も駆動することとして,接触点において円板の速度と鋼球の速度を等しくした。また剛性度不足の個所を補強し,反射板位置の変更,サファイア板のクロムコーティングの膜厚さの変更など試験装置の一部改造を行って十分な干渉縞があらわれるようにした。 実験はまず鋼球軸を固定してサファイア板のみを回転させて純粋の滑り状態で行い,各種の粘度の潤滑油について油膜厚さを光干渉法で測定した。サファイア板の回転速度を種々かえて種々の滑り速度に対する実験を行った。荷重は比較的軽荷重について実験を行ったが、今後荷重を増加させて2GPa程度まで実験範囲を拡げたい。またサファイア板の駆動,鋼球軸の駆動を別個の三相誘導電動機とインバータを使用して純粋転がり状態における油膜厚さを測定した。比較的荷重の低い,油膜圧力の低い條件であるが,滑りと転がりで大きな差は認められなかった。今後は比較的重荷重において滑りのように潤滑油がせん断を受ける場合と,転がりのようにせん断を受けない場合,さらに純粋滑りと純粋転がりの中間の任意の滑り率をもつ場合について,油膜形成実験を行いたいと考えて,現在実験を続行中である。
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