1992 Fiscal Year Annual Research Report
ディーゼル機関から排出されるSOF成分の触媒による低減
Project/Area Number |
04650169
|
Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
常本 秀幸 北見工業大学, 工学部, 教授 (40003214)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石谷 博美 北見工業大学, 工学部, 助手 (80133809)
|
Keywords | ディーゼル機関 / 排気成分 / 燃焼室形状 |
Research Abstract |
ディーゼル機関から排出される種々のガス成分のうち、軽負荷運転時の未燃分は、噴霧特性や燃焼室形状によって変化する。 本年度はこのうち噴霧特性との関係について検討を行い、低減の方向とその原因を明らかにしている。 実験に用いた機関は6気筒、行程容積6.5lの直接噴射式機関で、噴射ノズルは、開弁圧16MPa、5噴孔のホール形が標準となっている。本研究ではこのノズルの噴孔仕様を次の3グループについて試作し、標準タイプとの比較実験を行った。 (1)5噴孔の一部の噴孔の径を変更する。…4種類 (2)5噴孔全体の径を小さくする。…2種類 (3)噴霧と燃焼室壁面の衝突角を変更する。…2種類 これらのうち最も効果があったのは、(3)の噴霧方向を変更したものであり、この場合、燃焼室壁面あるいはヘッド上面との距離が長くなり、付着燃料が減少している。次に効果のあるのが噴孔径を絞ったもので、噴孔径が小さくなるほど噴射圧が高くなり、微粒化が進むため壁面への付着燃料が減少する。(1)のタイプのものに効果を期待していたが、標準に比べ未燃分の排出を抑えることは可能であるが、(2)、(3)のような効果はなかった。 以上のような方法で、標準に比べると20〜30%未燃分の低減効果が期待できる。しかし、まだ十分低いレベルに達しておらず、次年度は燃焼室形状を変更し、より一層の低減を図る予定である。その上でも目標のレベルに達しない時には、触媒システムの装着を考えている。
|