1993 Fiscal Year Annual Research Report
簡易モデルによるスワールシュミレーションと色層可視化画像計測による検証
Project/Area Number |
04650197
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Research Institution | Miyazaki University |
Principal Investigator |
田坂 秀紀 宮崎大学, 工学部, 教授 (80016485)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長瀬 慶紀 都城高専, 講師 (90180489)
田島 博士 宮崎大学, 工学部, 助手 (70179688)
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Keywords | 内燃機関 / シリンダ内流れ / シミュレーション / 可視化 / 3次元 / 色層 |
Research Abstract |
省エネルギーや地球規模の環境汚染対策の一環として、熱エネルギーの有効利用を取り上げ、エネルギー交換の多くの部分を担っている熱機関の効率と燃焼性の向上が研究テーマとした。熱機関の効率向上には乱流燃焼の解析が必要であり、エンジン内のガス流動が燃焼と密接な関係にあることから、近年は詳細な計測やより厳密な予測計算が多く行われようになってきている。研究らは、平均的な流れを簡便に早く予測するために簡易モデル(領域分割したモデルにより角運動量と摩擦トルクから平均的な流速を求める)によるシミュレーションを実施しているが、この検証が十分でないこと、およびシミュレーションの具体的な使用例が十分でないことから、計算上の問題点を解決しつつ、実験値との比較を行うために従来より開発してきた色層可視化(色層によって深さ方向の情報を得る)の方法を利用して、モデル装置における3次元的な流速測定を行い、シミュレーションとの対比によりその検討を行うこととした。 色層可視化計測の実験は従来の光源そのものに問題があることから、光学系の再設計や製作を行ったが、これに思いの他時間を浪費し、モデル実験について可視化計測が部分的に行えるようになったものの、測定精度などに多くの問題を残し、不本意ながら殆ど進展は見られなかった。シミュレーションについては、まず内燃機関のシリンダー内に流入する気体がガス流動(旋回流)として運動量にどの程度変換されるかを定常流モデル装置を製作して可視化実験により求めた。また、計算では内燃機関の弁時期がシリンダー内に流入する新気の量を左右するとともに、弁時期によっては同じ新気流入量であっても筒内流動を増減させる効果があることを明らかにすることができ、一応の成果があげられた。シミュレーション計算ではある程度の新和見が得られたものの、その検証という重要なテーマについては殆ど進展がなく、悔いの残る結果となり、今後の課題として継続的に取り組んでいきたい。
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Research Products
(1 results)