1993 Fiscal Year Annual Research Report
太陽熱エネルギー高効率利用を可能とする真空蒸留システムの開発
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04650200
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Research Institution | KEIO University |
Principal Investigator |
佐藤 春樹 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70137983)
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Keywords | 太陽熱エネルギー / 自然エネルギー / 低温度差熱利用 / 海水淡水化 / 真空蒸留 / 水処理 / 蒸留器 / 多重効用熱利用システム |
Research Abstract |
既に蒸留システムの基本概念および蒸留システム本体の基本性能に関しては、平成4年度に明らかにすることができた。平成5年度は、太陽熱集熱部の設計・製作および蒸留器本体と集熱部の統合化、集熱部を備えた太陽熱蒸留システムの統合性能を明らかにすることを目的として、実施し下記の成果を得ることができた。 1.平成4年度に開発した蒸留システムに適する太陽熱集熱装置の設計・製作を行なった。代替フロンHCFC‐123を作動流体とするサーモサイホンを蒸留システムに接続した。集熱部の基本性能としては、真南方向に水平面から30°傾きを与え、集熱面積を1.61m^2としたとき、おおむね64%の集熱効率を得ることができた。 2.平成4年度で得られた蒸留性能が、予測以上に小さい温度差で高収量を得られることを示していたことから、平成5年度では、一度蒸留に使われた熱をさらに再利用してもう一度蒸留に用いる2段式蒸留器へと発展させることに成功した。この2段式蒸留器に前述の集熱器を組み込むことにより、平成5年10月から平成6年1月までの期間、実際に屋外において実機試験を実施し、平成5年11月16日(終日快晴)に日射量14.9MJ/(m^2・day)の条件で蒸留収量7.35kg/(m^2・day)を得ることができた。この日の収量から熱効率を求めると120%であり、これまでに報告されている太陽熱蒸留器の性能と比較して、最も高効率な値を記録した。集熱器の効率がまだ十分でないことと、計算機シミュレーションから6段式まで段数を増やせることが示されており、今後さらに高効率化することができる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] UDA,Kouzou: "Development of Advanced Evacuated Solar Still" Proc.of 1994 ASME/JSME/JSES Int.Salar Conf.(発表予定). (1994)
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[Publications] 宇田浩三: "真空式太陽熱蒸留器の基礎研究" 第31回日本伝熱シンポジウム講演論文集. (発表予定). (1994)