1992 Fiscal Year Annual Research Report
ゴムのポアソン効果を用いた柔軟マイクロ力覚センサの開発研究
Project/Area Number |
04650207
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長南 征二 東北大学, 工学部, 教授 (20005424)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江 鐘偉 東北大学, 工学部, 助教授 (60225357)
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Keywords | 柔軟構造 / ゴム / ひずみゲージ / 力覚センサ |
Research Abstract |
現存の圧力センサは受感部が点接触であるものが多く,面接触のものは圧力測定フィルムや加圧導電性ゴムなどがわずかに開発されているに過ぎない。圧力センサは一般にセンサ母材であるダイヤフラムにひずみゲージを貼りつけダイヤフラムの曲げひずみを測定,力に換算している。また,これらのセンサはダイヤフラムとして金属を使用しているが,ロボットハンドに導入し利用する為にはセンサの表面が人間の指のように柔軟性を持つことが好ましく,さらに面接触であることも好ましい。その他微小荷重が測定可能である事,小型である事も重要な問題である。 以上の点に鑑み,本研究では柔軟性を考慮しセンサ母材としてゴム材を用い,ゴム表面に荷重を加えると,ゴムのへこみおよびポアソン効果により荷重方向と垂直方向にひずみの生ずること,そのひずみは付加荷重の大きさに比例することに着目し,ゴム材に埋め込んだひずみゲージで荷重を感知・測定する新しいタイプの柔構造マイクロ力覚センサを開発するものである。 具体的に,二層のゴム材の接着面にひずみゲージを埋め込んだセンサモデルにつきFEM解析を行い,ゴム材の表面に加わる荷重に対しゲージのひずみ量が最大となるゴム材の最適硬度,厚さを決定し試作した。試作した種々のセンサに対して実験を行い,その特性を測定した。結果より,小さな荷重を感知できるためには,ベースとなるゴム材は柔らかく厚くする必要がある。また,本研究で試作したセンサは市販されているセンサと実験により比較を行い,かなり満足な結果が得られ,新しい柔軟構造のマイクロ力覚センサとしてこれからの応用が期待できることが確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 長南 征二、江 鐘偉 高島 和: "衝撃を受ける回転磁気ディスクの応答ならびにその耐振性評価について" 日本機械学会論文集(C編). 58. 1105-1111 (1992)
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[Publications] 江 鐘偉・長南 征二: "圧電素子で駆動される小型フレキシブルマニピュレータの光端力制御" 日本機械学会論文集(C編). 58. 1120-1127 (1992)
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[Publications] S.Chonan.Z.W.Jiang and Y.Yuki: "Vibration and Deflection of a silicon-Water slicer Cutting the Crystal Ingot" Proc.of lst International Conference on Motion and Vibration Control. 443-448 (1992)
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[Publications] S.Chonan.Z.W.Jiang and H.Sato: "End-Point Control of a Miniature Flexible Arm Driven by Piezoelectric Bimorph Cells" Proc.of lst Japan-CIS Joint Seminar on Electromagne to mechanics in Structures. 38-41 (1992)
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[Publications] S.Chonan,Z.W.Jiang and Y.J.Shyu: "Stability Analysis of a 2"Floppy Disk Drive System and the Optimum Designot Disk Stabilizer" Trans.ASME,Journal of Vibration and Acoustics. 114. 283-286 (1992)
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[Publications] Z,W.Jiang,S.Chonan and J.Tani: "Tracking Control of a Miniature Flexible Arm Using Plezoelectric Bimorph Cells" The International Journal of Robotics Research. 11. 260-267 (1992)