1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650209
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
長屋 幸助 群馬大学, 工学部, 教授 (70007186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤沢 延行 群馬大学, 工学部, 助教授 (20165369)
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Keywords | 超電導浮上 / 振動制御 / アクチュエータ / 除振 / ロバスト安定 / 外乱相殺 / H^∞制御 / スピルオーバー |
Research Abstract |
本研究は超電導浮上体の制御のためのアクチュエータを開発し,それによる超電導浮上体の外乱遮断制御の方法を確立することを目的としたものである。したがって,まず超電導浮上体を制御するために,永久磁石と電磁石より成る水電磁石を提案し,それによる浮上力,磁気ばね定数,操作力などを電磁気学に基き解析し,数値計算を行った。その結果本アクチュエータでは,制御電流と操作力が比例し,電磁石特有の非線形性が浮上距離のみに依存することがわかった。すなわち本アクチュエータを用いると,変位と速度のフィードバックを非干渉で行えることが分った。従来の吸引型のアクチュエータでは,操作力が電流の2乗に比例するため,線型制御理論の適用に限界があったが,本アクチュエータではそれを無くして超電導浮上体を制御できるようにしたのが特長である。 ついで,筆者らの提案している外乱相殺法を適用し,さらに状態フィードバック制御の組合せ法より,変位の最大伝達率を約5%程度まで減小させることに成功した。従来の際振法では,低周波域での伝達率を1より小さくすることは不可能であったが,本方法の適用により,その95%も低減させることができる。しかし本方法もたとえば両端が超電導浮上した柔軟はり等に適用すると,ローパスフィルタ等を用いない限り,高次の振動を加振するスピルオーバ不安定現象が存在する。そこで本報では,さらに外乱相殺法とH^∞制御法の組合せ制御を新たに提案し,その制御法ならびに解析式を示した。その結果,本方法の適用により,外乱遮断は95%程度でかつスピルオーバ不安定の無いロバスト安定な制振が可能であることがわかった。
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[Publications] 長屋 幸助,藤生 正樹: "超電導浮上アクチュエータの解析と超電導浮上体の振動制御" 第2回MAGDAコンファレンス講演論文集. (1993)
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[Publications] 長屋 幸助,藤生 正樹: "超電導浮上はりの外乱相殺およびH^∞による振動絶縁制御" 機械学会機械力学・計測制御講演会(D&D)講演論文集. (1993)
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[Publications] K.NAGAYA,H.Fujiu: "Direct Disturbance Cancellation Combining H Control for a Magnetically Levitated Beam by Using Superconducting Actuators." Proceedings of International Conference on Advanced Mechatronics(ICAM'93). (1993)