1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650220
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
則次 俊郎 岡山大学, 工学部, 教授 (70043726)
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Keywords | 精密除振台 / 空気圧サーボ / アクティブ制御 / 2自由度制御 / 振動制御 |
Research Abstract |
精密測定装置、半導体製造装置、マイクロマシンなどの精密機器は、通常、空気ばねを用いた精密除振台の上に設置される。精密除振台には振動吸収機能と高速・高精度なレベリング機能が要求され、振動吸収のためには柔らかいばねが、荷重変化によるレベリング偏差をなくするためには剛いばねが必要である。このような相反する要求を両立させるためには、従来のパッシブな制振機構だけでは不十分であり、アクティブ制御技術の導入が求められる。レベリングを目標値追従制御、制振を外乱抑圧制御とみなした場合、これらを両立させるためには2自由度サーボ系が有効であると考えられる。そこで、本研究では、空気式精密除振台の制御に2自由度サーボ系を応用し、基本的な制御性能を調べるとともに、精密除振台高性能化のための制御系設計法を明らかにする。 まず、3脚の除振台を試作し、このうち1脚のみに対して2自由度サーボ系を構成し、目標値追従特性と外乱抑圧特性を通常のPI制御法によるものと比較した。この結果、本制御法はPI制御法に比べて除振台のレベリング性能を悪化させることなく良好な振動吸収機能を実現できることが確認された。また、除振台は多自由度の運動機構であり、その制御において各自由度間の干渉が問題となる。この干渉を一種の外乱と考えれば、2自由度サーボ系の外乱抑圧機能を利用した非干渉化が期待でき、この効果は、3脚すべてに2自由度サーボ系を適用した実験により確認された。これにより、各自由度ごとに独立した制御が可能となり、制御系の構成もきわめて単純となる。 本研究を通して、2自由度サーボ系が精密除振台のアクティブ制御のためにきわめて有効であることが確認されるとともに、制御系設計のための基本的指針が与えられた。
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Research Products
(1 results)