1992 Fiscal Year Annual Research Report
電界最適化技術による機器の自動設計支援システムの研究
Project/Area Number |
04650234
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
大久保 仁 名古屋大学, 工学部, 教授 (90213660)
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Keywords | 電界解析 / 自動計算 / 自動設計 / 電荷重畳法 / CAD / 電界最適化アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究は,電力機器などの各種機器のコンピュータによる自動設計を支援するシステム技術の研究開発に関するものである.まず,機器の絶縁設計を対象とし電界解析の自動化とその最適化を行うことを目的とし,汎用性と経済性を重視し,システムをパーソナルコンピュータ上で構築することを考えた.その結果以下のことが明らかになり,自動計算の基本システムが完成し,また最適化アルゴリズムの原型ができあがった. (1)電界解析作業において最も時間がかかる入力データ作成を容易にするため,またコンピュータによる一貫した開発・設計工程を実現するために,CAD(Computer Aided Engineering)上の機器設計データを電界解析の入力データに利用することに着目し,パソコンCADと電荷重畳法電界解析プログラムとを結合させたシステムを開発した.そこでは,既存のCADソフトウェア,電界解析ソフトウェアを利用した上,図形データ抽出,ASCII形式への変換,電界解析用データ生成,CADへの逆変換などの各プログラムの開発を行った.いずれも32bitパーソナルコンピュータ上で構成し,メモリおよび計算時間の制約を解決するためにアドインボードの適用を行った. (2)上記システムを自動計算に適用するために,電荷重畳法の有する経験的要素をルールで置き換え適用した.主として,領域の自動認識および仮想電荷の自動配置についてルール化を行い,そのルール化のためにそれぞれの要素についての定量化計算を行った。 (3)上記システムにさらに,電界最適化ルーチンを組み込むために最適化アルゴリズムの開発を行った。基本的にはMetzの手法に依存したものであるが,しかし各最適化電荷の影響を全体的に考慮するという新しいアルゴリズムを考案しプログラム化した.さらにパーソナルコンピュータ上で繰り返し計算を行うために,電位係数マトリクスを含む多元連立方程式の解法において,従来のGaussの消去法を改良した右辺掃きだし法を提案し,大幅な時間短縮を可能とした.これによって,従来は行われていなかったパーソナルコンピュータによる電界最適化が可能となった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Okubo: "The electric field crlculation combired with a cadsystem for the personal computer" Enropean Transrctions on Electricul Power Engineering(ETEP). 2. (1993)
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[Publications] M.Th.El-Mohandes: "Error Analysis on the Interaction betwean Simulating Charges in the CSM" 日本シミュレーション学会 第14回計算電気・電子工学シンポジウム. 3月. (1993)
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[Publications] M.Th.El-Mohandes: "More Accurate Electric Field Calculation of Three-Core Belted Cable" 電気学会電力・エネルギー部門大会(平成5年大会)論文I〜E. (1993)