1992 Fiscal Year Annual Research Report
ミリ波・マイクロ波用フェライト薄膜のGaAs半導体基板上へのエピタキシャル成長
Project/Area Number |
04650261
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
五味 学 東京工業大学, 工学部, 助教授 (80126276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 正紀 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016624)
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Keywords | ヘテロエピタキシャル成長 / フェライト薄膜 / ガーネット / バッファー層 / スパッタ法 / 蛍石型構造 / 六方晶フェライト / スピネルフェライト |
Research Abstract |
スパッタ法によるGaAs半導体基板上へのフェライト単結晶薄膜のエピタキシャル成長を目的とした本研究において、本年度はガーネットフェライトのエピタキシャル成長に必要なバッファー層の探査と成長条件を調べ以下の結果を得た。 1.SiおよびGaAs基板上にエピタキシャル成長することが既に知られている蛍石型結晶構造を持つCeO_2およびSc_2O_3型結晶構造を持つY_2O_3、In_2O_3がガーネット基板上にもエピタキシャル成長することを初めて見いだした。これによりSiまたはGaAs基板上にこれらのバッファー層をはさんでガーネットフェライトがエピタキシャル成長する可能性を得た。また、これらのバッファー層上にはペロブスカイト構造を持つ高温超伝導酸化物が成長することが報告されていることから、構造の似たスピネルフェライト、六方晶フェライトのエピタキシャル成長の可能性も示唆される。 2.CeO_<2'>Y_2O_3およびIn_2O_3のは、(111)面GGG基板上に、それぞれ、400℃、450℃および500℃で良好にエピタキシャル成長し、その成長方位は(111)面であった。また、面内でGGG基板の〔100〕軸に対して膜の〔100〕軸が40度傾いていることを明らかにした。 3.(100)面GGG基板上には、成長温度、投入電力に依存してCeO_2の(100)または(111)がエピタキシャル成長することを見いだした。
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