1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04650276
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 良明 東京大学, 工学部(試), 助教授 (30133086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 修 東京大学, 工学部(試), 助手 (20011182)
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Keywords | ATM / スイッチ回路網 / 放送 / 放送形接続 |
Research Abstract |
次世代通信網であるB-ISDN(広帯域サービス総合ディジタル統合網)では,交換方式として,ATM(非同期転送モード)が用いられる方向にある.また,B-ISDNのトラヒックの中心は動画像と考えられるので,放送形の接続が多くなるものと予想されている.従って,ATM交換機においては,放送形の接続機能が必須の要件となる. このようなATM交換機のスイッチ回路網を実現する最も安直な方法は,従来から検討されている一対一接続のATMルーチング網(入線から入ったセルと呼ばれるパケットを希望の出線に出す網)の前段に,セルコピー網(セルをコピーして二つ以上の出線に出す網)を付けることである.しかし,この方法では,ハードウェア規模が非常に大きくなるという問題点がある.本研究では,このような観点から,ハードウェア規模の縮小を図ることを検討している. 本年度は,まず,従来提案されているいろいろな一対一接続のATMルーチング網において,網内の各ノードにセルコピー機能をもたせて放送形の接続を行った場合に関して,計算機シミュレーションを行い,放送形接続のセル廃棄率を調べた.また,各リンク,各ノードの輻輳状況を調べた. 次に,加入者線交換機に的を絞って検討を行った.加入者線ATM交換機においては,入線(中継線)数に対し出線(加入者線)数が大きくなるので,そのような非対称構成の放送形ATMスイッチ回路網が必要となる.しかし,従来の1対多接続機能をもつ放送形ATMスイッチ回路網の提案においては,入線数と出線数が等しい対称構成のものが多い本研究では,このような背景から,既存の対称構成の放送形ATMスイッチ回路網を部品として利用して,非対称構成の放送形スイッチ回路網を構成する方法を考案した.
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