1992 Fiscal Year Annual Research Report
平均的に高速な組合せ最適化アルゴリズムとその実験的評価法の研究
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04650318
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岩間 一雄 九州大学, 工学部, 教授 (50131272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 直 九州大学, 工学部, 助手 (70235464)
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Keywords | 組合せアルゴリズム / 実験的評価 / NP完全性 / 安全性 / 局所探索 / 計算の複雑さの理論 |
Research Abstract |
(1)アルゴリズムを実験的に評価するための例題生成システムの目標として、(i)生成時間が短いこと、(ii)出力例題に都合の悪い偏りがないこと(統計的安全性)、(iii)生成アルゴリズム(公開)の性質を利用した解法が作りづらいこと(複雑論的安全性)の3点を上げた、(ii)では、解がyesの例題生成とnoの例題生成の双方において、生成例題の分布が"見かけ上"通常の(答を指定しない)完全ランダム生成と異ならないようにした。ここで"見かけ上"とは、変数の出現頻度の分布や各節の変数の数の分布等を意味する。これらの分布を自由に設定した上で、それを満足する例題集合の生成も可能にした。(iii)に対しては、計算の複雑さの理論を応用して数学的な証明を与えた。これらの成果を第12回IFIP世界コンピュータ会議等で発表した。 (2)相補的手法のうち、解が存在する場合にそれを早く発見できる新アルゴリズムとして、改良ランダム法を開発した。これは最初に全ての論理変数に0または1をランダムに代入して解かどうかを調べ、そうでなければ、カルノー図上でその周りのセルを調べ、覆っている節の数が現在のセルより少ないものの方へ移動していけばやがて解にたどり着けるであろうという考え方に基づいている。考え方は単純であるが、実験によればその性能は驚くべきもので、20変数程度でも従来の方法を数百倍程度改良できる可能性が示唆された。我々とほぼ同時に他の2グループでも同じアルゴリズムが発見されて話題になった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Iwama,K.: "ASPAC(o(loglogn)) Is Regular" SIAM Journal on Computing. 22-1. (1993)
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[Publications] Iwama,K.and Miyano,E.: "Security of Test-Case Generation with Known Answers" Proc. AAAI'93 Spring Symposium Series. (1993)
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[Publications] Iwama,K.,Kambayashi,T.and Miyano,E.: "Routing Problems on the Mesh of Buses" Lecture Notes in Computer Science(Proc.3rd International Symposium on Algorithms and Computation). 650. 155-164 (1992)
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[Publications] Iwama,K.,Abeta,H.and Miyano,E.: "Ramdam Generation of Satisfiable and Unsatisfiable CNF Predicates" Proc. IFIP 12th World Compter Congress. 322-328 (1992)
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[Publications] 岩本,岩間: "組合せ問題に対するRS型ベクトルアルゴリズム" 電子情報通信学会論文誌D-I. J75-D-I. 143-151 (1992)
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[Publications] 岩間: "PRAM上の並列アルゴリズム" 情報処理(解説). 33. 1033-1041 (1992)