1993 Fiscal Year Annual Research Report
オブジェクト指向によるディジタル信号処理教育のためのCAIツールの開発
Project/Area Number |
04650323
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Research Institution | CHIBA INSTITUTE OF TECHNOLOTY |
Principal Investigator |
三井田 惇郎 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10083859)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浮貝 雅裕 千葉工業大学, 工学部, 助教授 (80118695)
菅原 研次 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00137853)
城戸 健一 千葉工業大学, 工学部, 教授 (30006209)
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Keywords | CAI / 教育支援ツール / ディジタル信号処理 / ユーザインタフェース / オブジェクト指向 / トランスピュータ / Smalltalk |
Research Abstract |
本研究では、高度ユーザインタフェースと高速処理の双方を必要とするアプリケーション開発を支援するソフトウェア設計・開発方法論を確立するとともに、ディジタル信号処理教育用CAIツールの開発を具体例としてその有効性を実証することを目的としている。なお、当初の研究計画におけるシステムモデルでは、特定のワークステーションにインタフェースボードを介してトランスピュータシステムを接続する予定となっていた。しかし、研究遂行中にイーサネット直結型のトランスピュータゲートウェイが入手可能となったため、充分な検討の結果、分散環境上のシステムモデルに枠組みを拡張することとした。したがって、本年度はCAIツールの開発とともに、分散環境におけるユーザインタフェース開発環境と並列処理システムの融合に関する基礎的な研究も行った。ユーザインタフェースの開発には昨年度本研究費にて購入したSmalltalkを、ネットワーク上のトランスピュータシステムを利用した並列処理プログラムなどの開発には、今年度に購入したソフトウェアを利用した。その結果、特に信号処理のような多量のデータ転送を伴うネットワークアプリケーションにおいては、現在のイーサネットの転送速度がボトルネックとなってしまうこと、並びにその程度などが判明した。また、トランスピュータシステム内においても、プロセッサ数の増加に対し、プロセッサ間通信のオーバヘッドが予想以上に大きく、顕著な処理効率の向上が見られなかった。しかし、汎用並列処理システムとして利用可能なパイプライン形状の コンフィギュレーションを採用しているため、現在は処理効率を犠牲にしても、並列処理アプリケーションが容易に利用可能となるシステムモデルを構築すべく、継続的に研究を進めている。
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[Publications] 浮貝 雅裕: "環境型CAIツールの開発" 工学・工業教育研究講演会講演論文集. 167-168 (1993)
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[Publications] 浮貝 雅裕: "オブジェクト指向による教育支援ツールの開発" 情報処理学会第47回全国大会講演論文集. 1-49-1-50 (1993)
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[Publications] Tetsuo Kinoshita: "Design and Implementation of User-centered Application Software System in Distributed Computing Environment" 情報処理学会論文誌(平成5年12月採録決定).
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[Publications] 福島 学: "プログラミング演習のためのハイパテキスト型教材の実装" 情報処理学会論文誌. 34. 1246-1257 (1993)