1993 Fiscal Year Annual Research Report
新しい駆動・検出法を用いた圧電形振動ジャイロスコープの研究
Project/Area Number |
04650348
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
菅原 澄夫 石巻専修大学, 理工学部, 助教授 (00007197)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 すばる 石巻専修大学, 理工学部, 助手 (20214968)
近野 正 石巻専修大学, 理工学部, 教授 (50006962)
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Keywords | 横振動音片 / 振動ジャイロスコープ |
Research Abstract |
本年度は先ず、圧電形振動ジャイロスコープの漏れ出力の等価回路考察結果に基づいて、漏れ出力の低減化のための各種方法について検討した。即ち、漏れ出力発生の各種因子による影響が元々全くないジャイロスコープの構成を得ることは現実に不可能であるので、その低減化対策は各種の外部挿入電子回路による信号処理によらざるを得ない。 そこで、本研究の対象としている2端子駆動・同一端子差動検出法を適用した音片ジャイロスコープにおいては、駆動2端子に定電流化のための抵抗R_1をそれぞれ挿入し、さらに片側には移相器を挿入する構成を用いて漏れ出力の低減化を実施することとした。即ち、角速度が印加されない場合の出力(漏れ出力)はこれら2端子における抵抗R_1と移相器により、2端子の漏れ出力の振幅と位相を調整することによりほとんど零にできることが、わかった。さらに、わずか残留する漏れ出力に対しては同期検波時に参照信号の位相をわずかに調整すると、見かけ上漏れ出力が完全に零となることがわかった。 このようにして試作された断面内対角モード対利用の音片ジャイロスコープは、報告者らの考案したもので、諸特性の測定結果より、本構成は圧電セラミックスの接着枚数が少く安価で高安定となること、共振周波数の調整が容易なこと、漏れ出力の低減化が比較的容易に実施できるなどのメリットがあることがわかった。しかし、利用する双共振周波数が離れたものでは、R_1と移動器だけでは漏れ出力の低減化は不十分で、他の方法を併用する必要があることもわかった。なお、支持線の等価回路解析を行い、その設計指針についても明らかにしたが、その加振特性までは測定できなかった。
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Research Products
(1 results)